浪速の味 江戸の味 八月【盆の菓子】(浪速)
盂蘭盆会は、陰暦7月13日に迎え火や提灯で祖霊を迎え、16日に送り火で送ります。関西では、月おくれの8月に行っています。お盆の間、お膳、野菜、果物、菓子などをお供えします。
『近世風俗志(守貞謾稿)』の巻の二十七に「七月十一、二日比より魂祭の具を売る」があります。
盆用意で、大阪順慶町や、松屋町の常に夜市のある所でお供えものを買い求める様子が書かれています。担ひて、売り巡るのもあったようで、「みいろみいろ」と桃・柿・梨の三果を売っていたとのこと。お盆の時だけ梨は「なし」ではなく、「ありのめ(ありのみ)」と呼び、供えものの三菓は見た目に立派なものではなかったようです。
その他「蓮葉」「みそはぎ」「粟穂」「きび穂」「稲穂」「枝栗」「折敷」「土器(かわらけ)」なども売られていました。今は、このようなお供えものを身近に見る機会はなくなりました。シンプルに先祖の好物をお供えしています。
盆のお供え菓子には、落雁とよぶ干菓子(押物)や、寒天を使った半生菓子(琥珀)が日持ちがして重宝します。各地で、お盆の菓子は様々ありますが、写真の菓子は、大阪の老舗の和菓子店で「盆のお供え菓子」として売られていた品です。
蓮の押物は、米粉、砂糖、水飴、和三盆で作られています。 桔梗の琥珀は、砂糖、寒天、米粉で作られています。水の琥珀は、砂糖と寒天のみで作られています。極楽浄土をイメージする蓮と見た目も涼しげな桔梗と水。お盆にご先祖をお迎えするのにふさわしい菓子だと思います。
盆菓子の蓮の落雁父母に 洋子
