ご存知の方も多いと思われますが、新潟に「鮭茶漬」で有名な加島屋というお店があります。以前はごく普通のお店でしたが丁寧な商品作りと味の良さであれよあれよという間に東京のデパートにも進出、いつしか老舗の仲間入りを果たしてしまいました。
以前さる会の集まりでここの社長さんに鮭茶漬誕生のエピソード等お話しを伺う機会がありました。全てオートメーション化されていると思っていた壜詰めの作業は、瓶から取り出す時の微妙な加減を考慮して全て手で詰めるのだとか。また、あの袋も雨や雪にあたって破けやすいというクレームが入り、今の丈夫な袋に変えたそうです。紙袋にしてはかなり値が張り経理の係をを説得するのに随分苦労されたとおっしゃっていました。使い回しがが効けばそれなりの宣伝になるからとやっと許可してもらったとお話し下さいました。確かに単行本の2、3冊入れてもびくともしませんし雨に濡れても全く問題なく重宝します。何年か前に、NHkのドキュメンタリー番組の中で偶然あの袋を提げている人の姿が放映されたのを見た時はなる程と思ってしまいました。
さてその加島屋にお酒のおつまみとして売られている物に「豆天」があります。煎った大豆をからりと煎餅状にしてあるものですが、今月の料理はこの豆天。市販のものはスナック的ですが此方はお惣菜です。節分に撒く豆が余ったらお試しください。青鬼と赤鬼にちなんでパセリと紅生姜を色取りに混ぜてあります。
作り方は簡単。豆まきの豆はすでに煎ってあるのでそのまま天麩羅にすればサクサクとした豆天に。生のものでしたら茹でてから豆天にするとむっちりとした味わいになります。紅生姜は色と味のアクセントになりますので欠かせません。豆にはすでに火が入っているので、刻んだ紅生姜とパセリをまぜ普通の天麩羅の要領で揚げて下さい。