Category Archives: à la carte (アラカルト)

à la carte_煤払

今年もあと十日程となりました。博多の総鎮守、櫛田神社で、二十一日朝から「煤払」が行われました。まず神殿で祝詞があげられ煤払をする神官と巫女、笹竹が祓われご神体がほこりをかぶらないように御簾がおろされます。白いたすきをかけた神官と巫女が5メートルほどの笹竹で一年間にたまった神殿の中の天井や梁の煤を払いました。その後、神殿を出て楼門や神門の煤も払われました。普段は掃除が行き届かない場所までほこりが払われて清々しくお正月を迎える準備が整いました。(真知子)

煤掃の煤をかぶるもよかりけり  真知子

a la carte 運動会

undoukai先日、近くの小学校区の13の自治会が集まって市民体育祭が開催されました。参加者は幼児から父母世代、祖父母世代と幅広いです。

美しい秋空の下、小学校の校庭で全員参加のラジオ体操から始まりました。競技内容は、小学生の50m走、中学生の100m走、グランドゴルフ(60歳以上)、障害物リレー、紅白玉入れ、大縄跳び、綱引き、パン食い競争など盛りだくさんです。

パン食い競争は、私の子どもの頃は餡パンと決まっていましたが、今はコロッケパン等バラエティーに富んでいます。目指すパンに向かってダッシュです。

一番盛り上がる種目は、自治会対抗リレーです。午前中に予選があり、上位6チームだけが午後の決勝に出場できます。小学生、中学生、高校生、大人とバトンを繋いでいきます。オリンピックならずとも、自治会のチーム優勝を目指して、真剣勝負です。お父さん、お母さんが少年、少女にもどって必死に走ります。そんな両親を子ども達が大きな声で応援しています。

私は今年、自治会の役員をしていて、前日のテント設営などの準備からお手伝いをしました。近隣の人々の交流の場として、運動会はいいものだと改めて思った楽しい一日でした。(洋子)

兄ちやんが二人抜いたぞ運動会    洋子

a la carte 燕の子

001最寄り駅の券売機の右上の壁に、燕が巣を作り子育て中です。ここなら、いつも人がいて鴉が襲ってくる心配もありません。

燕が巣を作り上げてしばらく経つと、雛がぴいぴいと鳴きながら顔を覗かせるようになりました。最初二羽かと思っていたら、だんだん増えて六羽いるようです。

親燕が餌を探しに行ってしまうと、子燕はおとなしく口を閉じて親の帰りを待っています。頭の毛が立っていてなんとも愛らしいです。親燕が餌を運んで来ると、顔より大きく口を開けて、必死で餌をねだります。人間同様、親燕は子育てに奮闘しています。

改札を通る人の頭上に糞が落ちないよう、駅員さんが巣の下に段ボールで作った「糞受け」を取り付けました。そして、「しばらくの間、あたたかく見守ってください」と書いた、子燕のイラスト入りポスターが貼られました。

乗降客は足をとめ、「大きくなったね。」と笑顔で成長を見守っています。私も、燕の子に元気をもらっています。巣立ちの日がくるのが、うれしいような寂しいような気分です。(洋子)

いつだつて腹をすかせて燕の子    洋子

若葉

kusu熊本地震から、ひと月が経ちました。多くの人が被害を受け今も一万人以上の方々が避難所で生活しておられます。

築城400年、難攻不落と言われた熊本城も、天守閣や強固な石垣が、甚大な被害を受けました。熊本城は、森の都、熊本の象徴的なもので
幼い頃からお城を眺めて暮らしてきた私にとっても崩落の現場を見ることは、信じがたく辛いものでした。地震後は城内に入ることは出来ませんが近くを通ると城内にある樹齢600年を越える大きな楠をはじめ沢山の木々に今年も勢いよく若葉が萌えたっているのが見えました。

熊本城の復興には20年程の歳月が必要だといわれています。楠はじめ多くの木々はその復興を見守り私たちに力を与えてくれると思います。
熊本は、まだ余震が続いていますが、一日も早く、皆さんに日常の暮しが戻ることを願っています。(真知子)

熊本の人たくましき若葉かな    真知子

a la carte 春筍

2016/ 4/ 5 10:50

2016/ 4/ 5 10:50

春の陽気に誘われて
里山に住む知人を訪ねました。
裏山には鶯が鳴いています。そこには
手入れされた竹林が広がっていました。
前夜の雨に濡れた竹の落葉を払い
気をつけて見渡すと、土の中から少しだけ
黄色い頭を出した筍が見つかりました。
筍の周りを注意深く掘りすすみ
筍の根が見えてきたら筍の生えている根元に力を入れて
鍬を振り下ろします。
思ったよりも大きな筍がとれました。
その場で筍の皮を剥ぎ、薄く切って生のまま食べると
サクサクと梨のような食感です。
火であぶった焼き筍は甘くて野趣にとんだ味です。
とりたてを、すぐに茹でた筍は、えぐみ等全くなく
若竹汁や木の芽和え、筍ご飯等々の料理になり
春の山の恵みを存分に味わうことが出来ました。 (真知子)

  
  
  春筍を転がしてある石の上   真知子

蜆取

sijimitori伊勢参りと言えば、清流の五十鈴川を思い起される方も多いのではないでしょうか。内宮に参拝する前に、五十鈴川の御手洗(みたらし)場で、手を清めます。川に手を浸すと、心まで洗われたような清々しい気分になります。

五十鈴川は市中を流れ、やがて伊勢湾に入ってゆきます。その河口付近で大和蜆がとれると聞いていましたが、先日、実際に蜆を取っているところを見ることができました。

伊勢市二見町の御塩殿神社に御参りした折のことです。神事に用いられる御塩(みしお)を作るための御塩浜(塩田)が、五十鈴川の河口付近にあると知りました。行ってみると、小さな鳥居と、柵で四方を囲んだ御塩浜が見えました。

7月下旬から8月にかけての土用のころ水門を開き、御塩浜を五十鈴川から引いた汽水で満たします。天日で水を蒸発させ、鹹水(かんすい)を作ります。その鹹水を御塩殿神社内の施設で粗塩にし、年2回、3月と10月に焼き固め、堅塩にするそうです。

御塩浜を眺めながら御塩作りに思いを馳せていたのですが、道をはさんだ五十鈴川に目を移すと、小舟のそばで膝まで浸かりながら、何か取っている人が見えました。地元の方にお聞きすると、蜆を取っているとのこと。蛤、浅蜊とともに蜆もこの地の名産で春のごちそうです。

河口付近の五十鈴川は、まさに人の暮し、日々の食卓に密接に関わっています。上流の御手洗場の清らかな雰囲気とはまた違う親しさを感じました。(洋子)

蜆取る人も光や五十鈴川   洋子

a la carte 雪紅梅

!cid_image003_jpg@01D15C1E先日、季語と歳時記の会主催の「第五回きごさい講座+句会」に参加しました。

講師は、虎屋文庫の中山圭子さん。「梅の菓子の魅力」について講演されました。講演の後は質問の時間があり、すてきな笑顔でわかりやすく答えてくださいました。和菓子の世界に遊んだようで、実に和やかで楽しい講座でした。

古くは木の実や甘葛(蔦の樹液を煮詰めたもの)の甘味を楽しみ、餅や団子が唐菓子、点心、南蛮菓子などの外来食物の影響を受けて発展してきたという和菓子の歴史、砂糖が広く使われるようになった江戸時代に和菓子が大成したというお話を興味深く聞きました。

江戸時代の京菓子司の梅花餅、うす雪餅、山吹餅、などの菓銘は四季や古典文学の情趣を連想させ、琳派の作品の影響を受けた洗練された美しい色形は、今の上菓子に受け継がれています。

梅は花の魁で、雪や霜の中でも凛として咲いています。可憐な梅は馥郁とした香りが魅力です。また、慶事のイメージもあります。寒紅梅、霜紅梅、雪中の梅、夜の梅、梅が香などの菓銘を聞くだけでどんな菓子だろうと想像力がかきたてられます。

和菓子の意匠にも、絵画のように「具象」と「抽象」があり、「具象」の方が人気があるというお話もおもしろかったです。

楽しいお話を聞いた後、梅の菓子を食べたくなり早速買いに行きました。写真の菓子は湿粉製棹物を切り分けたものです。菓銘は、「雪紅梅(ゆきこうばい)」です。【「雪紅梅」は、冬の「かさねの色」(平安貴族の衣装の色合せで、季節ごとに植物などの名称がつけられている)にちなんでおり、紅梅に雪がうっすらとかかったさまを表しています。】との説明がついていました。

上下が、そぼろ状で真中が練り羊羹になっています。昔の人々の春待つ心に想いを馳せながら、春のさきがけの梅の菓子をおいしくいただきました。

春をよぶ雪紅梅のかさねかな   洋子

a la carte 柚子湯

2015121820010000.jpg十二月二十二日は二十四節気の冬至です。冬至は一年中で最も昼が短く夜が長い日です。

冬至の日に、柚子湯に入る風習には様々な説がありますが柚子湯に入ると風邪をひかないといわれています。

子どもの頃、祖母の家に行くと庭に実った柚子を料理に使ったあと皮や種を布の袋に入れて風呂に浮かべていました。良い香りのお風呂だと思いましたが子どもの肌にはチカチカとする刺激が苦手でした。湯上がりの肌に残る柚子の香りとともに懐かしく思い出します。

ぷかぷかと浮かんだ黄色い柚子を眺めながら良い香りに包まれてお湯につかるのは
年末の慌ただしさを、しばし忘れさせてくれます。(真知子)

柚子風呂やまた新しき日の来たる     真知子

2016最初の「きごさい+」は和菓子です!

次回の「第5回きごさい講座+句会」は来年2016年1月17日に横浜で開きます。ふるってご参加ください。

日 時:2016年1月17日(日)13:30〜16:30(13:10 開場)
    13:30~14:30 講座 
    14:45 投句締切(当季雑詠5句)
    14:45~16:30  句会
会 場:神奈川近代文学館・中会議室(横浜市、港の見える丘公園)
    〒231-0862 横浜市中区山手町110 TEL045-622-6666
    みなとみらい線「元町・中華街駅」下車、6番出口から徒歩10分
    http://www.kanabun.or.jp/guidance/access/
演 題:和菓子における梅の魅力
講 師:中山 圭子(虎屋取締役 虎屋文庫専門職)東京藝術大学美術学部芸術学科卒業。四季折々の和菓子のデザインの面白さにひかれて、卒論に「和菓子の意匠」を選ぶ。現在、和菓子製造販売の株式会社虎屋の資料室、虎屋文庫の専門職、虎屋取締役。著作に「事典 和菓子の世界」(岩波書店) 「江戸時代の和菓子デザイン」(ポプラ社)、「和菓子のほん」(福音館書店)など。
一 言:寒中にあって、春の訪れを告げる梅の花。その美しさや芳香は古来、日本人を魅了してきました。和菓子のモチーフとしても、梅は桜や菊と並び、大変人気があります。今回は、梅をイメージした菓子がいつ頃から作られるようになったのか、どのような銘や意匠があるのかなど、画像を使いながら、お話したいと思います。(中山圭子)       
句 会:当季雑詠5句(選者=中山圭子、長谷川櫂)
参加費:きごさい正会員1,000円、非会員2,000円

■お申し込みは電話、ファクシミリ、またはこちらから。もちろん申し込みなしでの当日参加もできます。
 きごさい事務局  TEL&FAX 0256-64-8333

次回以降の予定
■第6回きごさい講座+句会
日 時:4月17日(日)13:30~16:30(開場13:10)
会 場:神奈川近代文学館・中会議室(横浜市、港の見える丘公園)
講 座:日本に魅せられたプラントハンターとシーボルト(講師=西川遊歩、大岡信研究会会長)
句 会:当季雑詠5句(選者=西川遊歩、長谷川櫂)
■第7回きごさい講座+句会
日 時:7月3日(日)13:30~16:30(開場13:10)
会 場:神奈川近代文学館(予定)
講 座:家族で楽しむ俳句 ~七つの扉~ (講師=山本新、日本学校俳句研究会幹事長)
句 会:当季雑詠5句(選者=山本新、長谷川櫂)

〈花仙の会 2015秋の巻〉速報

きごさい特別イベント「花仙の会 2015秋の巻」。第一回の本年2月春の巻より多くの方に参加いただき、昨日開催いたしました。福島光加さんの目の覚めるような秋のいけ花にみなさん果敢に俳句を付け、花6作品俳句6句の「花仙」が巻き上がりました。近々写真とともに、ご報告申し上げます。(光枝)