今月の料理_黒豚肉のアンチョビ煮込み
新しいお料理を作るとき、以前何処かで頂き美味しかった、とても簡単でよさそう、何かの集まりに便利そう、ご飯のおかずによさそう、とさまざまな動機があります。皆さまはどんな時に新しい料理にチャレンジするのでしょう。
このお料理を雑誌で見たとき、いったいどんな仕上がりになるのか、いくら想像しても味の見当がつきませんでした。用いる食材も実にシンプル、調理法もシンプル、手間もかけない、それでいて美味しそう。でもいったいどんな味?そんな興味にひかれ半分楽しみ、半分恐る恐る、といった気持ちからチャレンジした記憶があります。
本場北イタリアでは仔牛の肉を使い、ストーブに鍋をのせてそのまま農作業に出かけ、家に戻った頃ソースの旨みを十分に吸った、とろけるようなお肉を頂くという、超手抜きの料理です。新潟の長い冬に暖房器具は不可欠。ストーブに掛けておけば焼き芋だって、ポトフだって、風呂吹き大根だって飛び切り美味しくできます。そんな田舎住まいにはぴったりの煮込み料理です。コツは厚手の鍋を使いじっくりと蒸煮にすること。圧力鍋ではアンチョビと玉ねぎ、マスタードが渾然となった深い味わいのソースが肉に染み込みにくく、本来の味が楽しめません。
【作り方】
肉にフォークで穴を開け塩少々とコショウをふりかけ20分くらい置きます。
玉ねぎを4つ割にして手でばらばらにします。
マスタードを水で溶き、白ワインビネガーを加えておきます。
鍋に玉ねぎの半量を敷き、肉を入れその上にスライスしたにんにくとアンチョビを載せます。
残りの玉ねぎを入れ先ほどのマスタードを水で溶いたものをいれます。
これを火にかけ沸騰させて、後は弱火で肉が柔らかくなるまで煮込みます。これには茹でたジャガイモが良く合います。また、余ったら肉をほぐしてソースと一緒にし、パスタにかけても美味しく頂けます。
【材料】約5.6人分
黒豚肩ロース1・2キロ
玉ねぎ一個 粉マスタード20グラム 水150cc ワインビネガー40cc
アンチョビ25グラム、にんにく2かけ。