a la carte 灌仏会
4月8日は釈迦の誕生日とされ、その降誕を祝して行う法会が灌仏会です。仏生会、降誕会、花祭などとも言います。花で飾った小さな堂(花御堂)を作り、中に甘茶を湛えた水盤を置き、誕生仏を安置し、甘茶を灌ぎます。
釈迦は生まれた時、天地を指して七歩進み「天上天下唯我独尊」(宇宙間に自分より尊いものはない)と唱えたと言います。その時龍王が甘露の雨を降らせたという言い伝えにより、水盤の甘茶を柄杓で掬い、右手で天を指す小さな誕生仏に灌ぎます。
今日、四天王寺の灌仏会に行き、誕生仏に甘茶を灌いできました。お参りする人々にひっきりなしに甘茶を灌がれ、湯気が立ちそうなつやつやの誕生仏でした。甘茶の接待も受けました。ほのかな甘みがありおいしかったです。
灌仏の日に生れあふ鹿の子かな 芭蕉
灌仏会と言えば、晴れやかなこの句が真っ先に浮かびます。今日は暖かく、池の亀はのんびり泳いだり甲羅干しをしていました。鹿の子だけでなく、灌仏の日に誕生した亀の子もいたことでしょう。灌仏の日に生まれた全ての生き物に誕生おめでとうと言いたいです。(洋子)
灌仏会天地の間に生まれけり 洋子