a la carte 祇園祭
京都の祇園祭は、7月1日の吉符入り(神事始め)に始まり1カ月続きます。中でも、山鉾巡行は威風堂々たる華やかさで、大いに盛り上がります。
貞観11年(869年)に悪疫退散を願って行われた「祇園御霊会」が始まりという祇園祭。山鉾は、疫病をもたらす悪霊を鎮め、安寧を祈り、大路を巡行します。
統合され17日に全ての山鉾が巡行していましたが、今年は49年ぶりに、17日の前祭(さきまつり)山鉾巡行と、24日の後祭(あとまつり)山鉾巡行に分かれて行われます。祭本来の姿に戻し、後世に伝えるための復活とのことです。
前祭の山鉾巡行を見てきました。見物客がつめかけ、例年通りの賑わいでした。前祭では、23基の山鉾が巡行しました。写真は、月鉾の巡行の様子です。
前日の宵山にも出かけました。通りには露店がずらりと並び、繰り出した大勢の人々で、身動きもできぬほど。熱気に酔いそうでした。
日が暮れると、山鉾の駒形提灯に灯がともります。月鉾の提灯の明かりの涼しげなこと。宵山の提灯の明かりには、遠い記憶が呼び覚まされるような懐かしさを感じます。
さて後祭は、どのような風情になるのでしょうか。150年ぶりに復活する大船鉾を含め10基の山鉾が巡行します。(洋子)
鱧茶づけ駒形提灯ともるころ 洋子