a la carte 大船鉾
祇園祭の後祭山鉾巡行を見ました。7月24日午前9時30分に烏丸御池を出発し四条烏丸まで、十基が17日の前祭とは逆コースで進みます。
橋弁慶山にはじまり、最後尾は150年ぶりに復帰した大船鉾(おおふねほこ)。49年ぶりの後祭の巡行を見に大勢の人がやって来ました。
大船鉾は応仁の乱以前に成立し、幕末まで後祭のしんがりを巡行した由緒ある鉾です。元治元年(1864年)7月の蛤御門の変により焼失して以降、復興はならず休み鉾となっていました。
焼失を免れて受け継がれた御神体神功皇后御神面や装飾品を大切に保存し、祇園祭期間中に四条町内でお飾りする居祭(いまつり)を行ったり、宵山の祇園囃子を復活したり、唐櫃で巡行に参加したりと、大船鉾の巡行復帰に向けて準備をすすめてこられました。
白木の木組みの清々しさと銅板葺の屋根の美しさ。胴懸などはこれからなのでしょうが、すばらしい船出を果たした大船鉾に、沿道の人々から拍手が送られました。
四条町大船鉾保存会の皆さんの尽力、山鉾町の方々の協力、応援する人々の思いが一つになって、今回の巡行復帰が実現しました。150年間も、大船鉾復興を願い続けてきた人々のことを思うと感慨深いです。こうして復帰した大船鉾の巡行を見ることができ、とてもうれしいです。(洋子)
ふたたびの大船鉾を漕ぎ出す 洋子