今月の料理(9月)_椎茸の酒塩焼

kinoko常に食事を賄う主婦にとって外での食事は中々楽しいものです。献立に頭を悩ます必要もなく作る手間も片付ける手間もありません。365日家族の健康を考え経済を考慮しなおかつ美味しいものを作り続けるのは誰が考えても簡単な事ではありません。コックさんと執事、メイドさんのいる生活がしたいと言った友人がいましたが、そんな生活が出来たらいいですね。また、料理好きにとって外食の楽しさは他にもあります。ホテルなどの食事は別として、ちょっと気の利いたお料理屋さんのカウンターや、気さくな女将のいる店などで板前さんの包丁さばきや料理、食材についてのあれこれを見聞きするのは家庭料理のヒントにもつながります。

そう考えると、カウンターは料理の工程がみられる楽しいところ。全てとは言えませんが、目の前に出される一品がどんな風に作られるのか、器も盛り付けも目が離せません。昔、京都の「千花」というカウンターだけのお店に行った時は主の巧みな話術や料理のあれこれ見事な包丁さばきなど、お料理以上のものを堪能して帰ってきました。後で知った事ですが、創業者の永田基男さんはカウンタ―で料理を出してもてなす草分け的存在で、多くの文化人がそのお料理や会話を楽しみに通ったと聞きました。最後に青紫蘇の千切りがご飯の上に乗って出てくるのですが、その見事な包丁さばき。きざまれた青紫蘇はふわふわと絹糸より細く少しも口に触ることなく香りだけが広がって行きます。

今月の料理もさる女将からちょっと教えていただいたものです。新潟の駅前にある小さなお料理屋さんで何気なく注文したものですが、家庭でも簡単に出来そうなのでご紹介します。また、焼いた椎茸は例えば、三つ葉と和えたり炊き合わせ添えたりと、他のお料理にも応用できますのでお試しください。お酒に椎茸を漬けて焼いたものですが、ご存知のように椎茸は旨みが強すぎいっぺんに沢山は食べられませんが、お酒に漬けたせいでしょうか普通に焼くより食べやすく椎茸が余り得意でない方にもおすすめです。

【作り方】

塩を入れたお酒を用意します。塩加減はお好みで。お酒の分量は椎茸が浸かるくらいです。お店ではお酒に漬け一晩置くとの事ですが、家庭ではそこそこで良いと思います。もちろん長く置いても差し支えありません。ただ、あまり長時間だとお酒の匂いが強くなります。漬けておいた椎茸をペーパーなどで軽く拭き、傘を裏返して魚焼きグリルで焼きます。椎茸のひだから水分が出てきたら焼き上がりです。この水分は旨みですので裏返さずに。

木洩れ日に椎茸の榾組まれあり      善子

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