今月の料理【五月】 新茶の天麩羅
以前、茶所静岡の友人と話をしていた時のことです。新潟は言わずと知れた米どころ、二人でお茶の話とお米の話に暫し花が咲いたのですが、ふと彼女がもらしました。「お茶とお米の味にうるさくなると年をとたった証拠だそうよ」確かに若い時を振り返れば、食べ物の話の中でお茶やお米などしたことはなかったように思います。お茶と言えばコーヒーや紅茶などで、あそこのお店はお米がおいしいから食べに行こうなどと言う発想は全くありませんでした。
最近は出汁が引けているか、ご飯がおいしいか、漬物はどうかなどなんだか重箱の隅をつつくような所が気になり、二人で「これではまるで口うるさい姑か意地悪ばあさんね」と大笑いです。
さて、その茶所では詰んだばかりのお茶の葉をそのまま天麩羅にして食べるそうですが、新潟は村上がお茶の北限、なかなか生の茶葉を手に入れるのは難しいようです。そこで頂いた新茶を楽しんだ後の茶葉の水分をとり、出盛りの新玉ねぎとかき揚げに。出来ればお茶は一煎のみにして開いた葉を使うとと香りも残り扱い易いと思います。
【作り方】
お茶の葉は軽く水分を取っておきます。
玉葱は薄くスライス。人参は千切りに。
材料をすべてボールに入れ軽く小麦粉をふっておきます。
別のボールに小麦粉と冷たい水を入れ衣作ります。
油を熱し材料を入れたボールと小麦粉を溶いた衣の液を合わせ
180度の油で揚げます。
【材料】
お茶の葉 新玉葱 人参 天麩羅油 小麦粉 水
分量は普通の天麩羅の要領で
とんとんと袋に詰める新茶かな 善子