カフェネット投句(三月)飛岡光枝選
たんぽぽの力強さ。「たんぽぽや地球の真中へ根をのばし」。
紅白の餅つけしまま柳の芽 隆子
餅花の柳の枝も芽吹く春。「柳の芽紅白の餅つけしまま」。
竹の子も掘らず鶯笛つくる 隆子
竹の子の里の春、山寺の住職の様子とも。
敷石の隙間は草の花芽かな 周作
春の小さな命。少々細かすぎる。「敷石の間々に草芽吹く」。
春雷や神馬の白き耳の奥 勇美
神馬に響く春の雷。「春雷や白き神馬の耳の奥」。
南洲の茅舎を洗ふ春時雨 弘道
奄美大島の隆盛か、「洗ふ」がいい。
【投句より】
「旅人のしばしやすらふ蓬かな」
「岬道辿れば灯台春の潮」
どちらも形はできているが、すでに沢山作られている句材と表現。この先へ。
「凍解の土は日毎に膨らみぬ」
季語の説明になってしまった。
「転居告ぐ葉書に花びら春の風」
要素入れすぎ。間を大切に。