「カフェきごさい」ネット句会(2020年5月)
第1回「カフェきごさい ネット句会」。以下の投句一覧から3句を選んでみてください。(残念ながら(!)ご自分の句以外を選びましょう)。5月5日に店長の選をアップしますので、ご自分の選と照らし合わせてみてください。(店長・飛岡光枝)
(連中:守彦、今日子、弘道、都、すみえ、光尾、隆子、桂、勇美、良子、涼子、雅子、和子、粗笠、光枝)
(投句一覧)
1 卯の花をつまみに越の冷酒かな
2 永き日を手を洗ひまた手を洗ひ
3 桜餅似ているものに八重桜
4 雑草を抜く手躊躇ふ春静か
5 散歩道葉も囀りぬカナメモチ
6 地球中の換気をせよと春嵐
7 天麩羅によき頃合ひや柿若葉
8 拍手して春の灯にすごもりぬ
9 悲しみを背負ひしままに五月くる
10 立ち昇る烏賊焼の香も夏めきぬ
11 「初鰹」 質草になるや今年の古女房
12 あの人の郷は茶所別れ霜
13 烏賊焼のけむりに春を惜しみけり
14 かぎろひて岩肌やさし武甲山
15 さくらんぼう心の距離はちぢめやう
16 スクールバス桜吹雪を行きにけり
17 チューリップ夜盗に踏み荒らされし
18 なにごともなかつたやうに花は葉に
19 ビール飲むその手に花の舞ひ落ちぬ
20 ふらここに座り涙を拭く子かな
21 ふらここも結わへしままでくれの春
22 ブランコを漕ぎて頭を空つぽに
23 ほんたうは少し年上さくら餅
24 疫病の渦巻く地球わさび摺る
25 何処までも行ける切符を夏の雲
26 花韮の風の形に咲き乱る
27 逆さまな虫を返して春惜しむ
28 結婚記念日夫の菜の花スパゲッティ
29 光満つ緑の中の遅桜
30 桜餅食へばいずこの葉かと思ふ
31 山の湯やどつぷり浸かる花疲れ
32 寺町の連子格子や鉄線花
33 手に取れば春蚕ちからを示しける
34 春惜しむ我を忘れし姉と居て
35 松ひとつたおれてさみし木挽町
36 上げ潮や花の枝先すれすれに
37 新緑のヒマラヤ杉は透くと立つ
38 新緑やおのれの中に染みとほる
39 水のべのいちりんの余花浮御堂
40 切腹のはやらぬ世なり冷し酒
41 宙の果て照らす若葉の命かな
42 鉄線にまとひつかれし古屋かな
43 未だ寒し子のもぐり込む春炬燵
44 夕焼や鉄橋真つ赤か小名木川
45 揺れはじめほぐれはじめし牡丹かな
46 葉桜やたつた二月まへのこと
47 筍を湯がく大釜湯の拳