いどばた歌仙 飛梅「白木蓮の巻」満尾となりました
《連衆》 安藤文、松川まさみ、青沼尾燈子、葛西美津子(ミツコ)、上田雅子、密田妖子、佐藤森恵、西川遊歩、飛岡光枝(捌)
二〇二五年一月二十五日~四月二十日
【初折の表】
発句 白木蓮ともに空見る朝かな 尾燈子(春)
脇 糞愛らしき軒の巣燕 文 (春)
第三 春節の龍躍りでる銅鑼一打 遊歩 (春)
四 九十億人海山越えて 尾燈子(雑)
五 メサイアの大合唱を月照らす ミツコ(秋・月)
六 原初の炎あびる火祭 森恵 (秋)
【初折の裏]
初句 紺天にけさ初雪の富士の山 まさみ(秋)
二 フレンチトーストシナモン香り 妖子 (雑)
三 ラクダ操る少年に心奪はれて ミツコ(雑・恋)
四 ああ青春のハンモック揺れ 文 (夏)
五 思ひ切り食べ歩きするチートデー 妖子 (雑)
六 減反のツケ令和米騒動 まさみ(雑)
七 しらじらと瓦礫の山に月凍てて まさみ(冬・月)
八 沖合はるか鯨号吼 ミツコ(冬)
九 昭和基地けふは金曜カレーの日 遊歩 (雑)
十 春一番がカラオケの締め 森恵 (春)
十一 花ふぶき満員電車慣れもせず 文 (春・花)
折端 朝寝の窓に遊ぶ雀ら まさみ(春)
【名残の表】
初句 十四年たちて復興まだ遠く 雅子 (雑)
二 蛇のポーズでヨガの瞑想 ミツコ(雑)
三 ブラジルへサンバ踊りにひとつ飛び まさみ(雑)
四 百歳が歌ふニッポンの歌 雅子 (雑)
五 蛍火の乱舞の中を二人ゆく 文 (夏・恋)
六 息を殺して敗走の兵 森恵 (雑)
七 まぼろしの満州華やか撮影所 遊歩 (雑)
八 舟の上から見る赤い月 尾燈子(秋・月)
九 ふる里の秋の彼岸は焼野原 尾燈子(秋)
十 番狂はせに沸く草相撲 文 (秋)
十一 漆黒の蓋裏ぱつと金蒔絵 まさみ(雑)
十二 流刑の島怒涛渦巻く 遊歩 (雑)
【名残の裏】
初句 沸き立てるサムライブルーのスタジアム まさみ(雑)
二 額にピタと照準合はせ 森恵 (雑)
三 日暮れまでビー玉遊び昭和の子 妖子 (雑)
四 ひばりの卵そつと見つけて ミツコ(春)
五 誰をまつ深山に花の老大樹 まさみ(春・花)
挙句 今年は早き茶摘み女の歌 遊歩 (春)