いどばた歌仙 善哉「胡瓜の巻」満尾となりました。
「胡瓜の巻」満尾となりました。
二〇二四年六月十八日~八月六日
《連衆》 青沼尾燈子 安藤久美 石川桃瑪 河本豊 斉藤真知子 高橋真樹子 田村史生 永井貝太 中野美津子 氷室茉胡 三玉一郎 《捌き》木下洋子
【初折の表】
発句 週末を遊び過ぎたる胡瓜かな みつこ(夏)
脇 朝の電車に見ゆる夏富士 真知子(夏)
第三 白浪の沖なる舟を描きゐて 貝太(雑)
四 違ひ棚には達磨人形 桃瑪(雑)
五 八冠の一角崩れ夜半の月 茉胡(秋・月)
六 新米旨しおかはりをせむ 真知子(秋)
【初折の裏】
初句 復興の能登の槌音小鳥くる 久美(秋)
二 総理大臣誰にならうと 真樹子(雑)
三 狼の遠吠え今も山塊に 一郎(雑)
四 妻の寝言にまた起こされて 史生(雑・恋)
五 仲人は何度かけても留守電よ 貝太(雑。恋)
六 防犯カメラ多き街並 茉胡(雑)
七 国境をめざし凍土をひた走り 久美(冬)
八 武勇伝聞く寒月の夜 史生(冬・月)
九 三度目のオリンピックで銅メダル 豊(雑)
十 子々孫々に遺す箱書 桃瑪(雑)
十一 おもむろにシテあらはるる花の宵 久美(春・花)
折端 遠く霞みて天の香具山 美津子(春)
【名残の表】
初句 父と子の漕ぎい出したる春の湖 尾燈子(春)
二 日々欠かさずに株価のチェック 真知子(雑)
三 昼飯はカップラーメンお湯注ぎ 一郎(雑)
四 宇宙滞在千一日目 史生(雑)
五 ひまはりの花をかき分け戻り来る 桃瑪(夏)
六 炎暑の町に止まぬ空爆 真知子(夏)
七 ゲルニカをそそくさと過ぐハネムーン 貝太(雑・恋)
八 あなたのために打つホームラン 一郎(雑・恋)
九 夢うつつ警策ひびく坐禅会 豊(雑)
十 やつと抜け出す買物依存 茉胡(雑)
十一 月明りビルエヴァンスに耳すまし 真樹子(秋・月)
十二 夜寒の床に潜り込む猫 美津子(秋)
【名残の裏】
初句 はやばやと冬支度する山の宿 尾燈子(秋)
二 いぶりがつこの煙もくもく 一郎(雑)
三 八十を超えて日課のスクワツト 真知子(雑)
四 名曲喫茶ありし裏道 桃瑪(雑)
五 再会の酒酌み交す花の下 貝太(春・花)
挙句 春の眠りは雲をまくらに 一郎(春)
次の発句は、
梶の葉を朗詠集のしをりかな 蕪村(秋)
脇(秋)から付けてください。
投句締め切りは、8月20日(火)午後8時です。
暑い日が続きます。体調に気をつけて元気にお過ごしくださいませ。