【初折の表】
六 蔓梅擬ぱんと弾ける 玲子(秋)
【初折の裏】
初句 稲光飛車より龍へとびうつり 由美子(秋)
二 女房にねだるけふの酒代 玲子(雑)
三
【付句候補】
ペン胼胝のある中指に口づけて
貴婦人の愛に騎士道風に立つ
ひと座敷待つてくれろと囁かれ
志高く持ちたる人に惚れ
臨月の妾へ見舞差し出して
まつとうな暮しに戻す妻の愛
寄席へ寄り座席で眠る宵の口
路上にて愛しき人を待つ遊女
今もなほ語りつがるる将棋馬鹿
手鎖を邪険に払ひ髭あたる
銀泣かせ遊女も泣かすこの一手