いどばた歌仙 善哉 雲雀の巻 初折の表/五 月の定座
句としてできていても、付句としてどうかということになります。
ちょっと昔懐かしいような暮らしぶりが続いたので、他の世界へ。
夕食を終えたころ、猫の鳴き声があちらこちらから聞こえてきます。
今宵は中秋の名月。「猫の集会」があるらしい。童話のようで想像すると
楽しいです。
「十五夜に」は「月今宵」にしました。
初折の表の最後です。短句(7・7)。次も秋。
【初折の表】
発句 雲雀鳴く毛馬の堤に遊びけり 洋子(春)
脇 耕人仰ぐ夕映えの峰 豊(春)
第三 遅ればせながらと炬燵塞ぎゐて 桃瑪(春)
四 大声で呼びかへす豆腐屋 久美(雑)
五 月今宵猫の集会あるらしく 美津子(秋・月)
【付句候補】
・〇
十五夜に猫の集会あるらしく(美津子)
・
宿題の終はらぬ窓にけふの月
来し方をはるかと思ふ月今宵
月涼し病める地球を見おろして(夏の月)
ゆらゆらと舳先に上る今日の月
山頂のテントを映す望の月
有明の月浮かべたる晒し水
声かけて妻と眺むる月まどか
有明の月はそろそろ西空へ
帰郷して家業を継がん月今宵