いどばた歌仙 善哉 雲雀の巻 初折の表/四 再募集
四句目は、前句にさらりと付けて場面転換ができればいいのですが
「大声で呼びかへす豆腐屋」はそれができています。
下町の日常が生き生きと描かれています。
窓か玄関から通り過ぎようとする豆腐屋を大きな声で呼んでいます。
「7・7」のリズムからするとまたがるのですが、「呼びかへす」が動かない
のでこのままいただきます。
次は「月の定座」。定座とは言え、前後に動かす場合もありますが、ここは
「月の定座」(秋)で月を詠んでください。長句(5・7・5)です。
【初折の表】
発句 雲雀鳴く毛馬の堤に遊びけり 洋子(春)
脇 耕人仰ぐ夕映えの峰 豊(春)
第三 遅ればせながらと炬燵塞きゐて 桃瑪(春)
四 大声で呼びかへす豆腐屋 久美(雑)
五
【付句候補】
・〇
大声で呼びかへす豆腐屋(久美)
・△
鎮守の杜に忙し槌音(貝太)
(表六句に、神祇・釈教に関するものは出さないのですが、「忙し槌音」は
現場の音が聞こえてくる臨場感があります。)
・
壁の写真は笑顔の家族
久々戻る出稼ぎの父
ひょっこり出向く卓球クラブ
北国の墓参る時期なり
窓開け放ち深呼吸する
犬三匹を散歩させゆく
築二十年あちこちにがた