いどばた歌仙 善哉「初空の巻」名残の裏 一(折立)
未来に対して漠とした憂いを感じます。きびしい冬が近づいています。
原句でいいのですが、前々句に「ふらりと帰る」があるので、「何処へ行くのか」を
「何処へ向かふ」にしました。
次は雑で。
前句にひっぱられないように詠んでください。
【名残の表】
八 ネットカジノで稼ぐ大金 うた子(雑)
九 求人はリゾートバイト実は詐欺 美津子(雑)
十 夢にまで見る母の肉じやが 真樹子(雑)
十一 柴又へふらりと帰る月の夜 一郎(秋・月)
十二(折端)蓮の実飛ぶを眺む縁側 桃瑪(秋)
【名残の裏】
一(折立)この国は何処へ向かふ冬隣 茉胡(秋)
二
〇
この国は何処へ行くのか冬隣(茉胡)(何処へ行くのか→何処へ向かふ)
△
能登恋し珠洲いとほしと雁の声(久美)(雁の声→鶫鳴く)(初折の表六に
「菱喰の声」が出ているので)
・
頭を下げてみてぐらの音神嘗祭
鉢植の柚子坊やつと蛹化して
すだく虫水琴窟の音に替はり(前句が水に関わるので)
二点鐘残し去り行く秋時雨
故郷から新酒を提げて友来たる
栗羊羹大きい方を君へ置く
行きつけの店で味はふ走り蕎麦
一束の花を買ひ来て文化の日(前句が蓮の実なので)