いどばた歌仙 善哉 雲雀の巻 初折の裏/六
さらりと景が浮かぶ付けです。
次の七は、夏で読んでください。
【初折の表】
六(折端) 街の灯遠く秋潮の音 うた子(秋)
【初折の裏】
一(折立) 郁子の実の垣根に数多ぶら下がり 桃瑪(秋)
二 あちらこちらに配る釣書 茉胡(雑・恋)
三 だみ声のママと夜通し酌み交し 貝太(雑・恋)
四 週に一度のフェイシャルエステ 真知子(雑)
五 紀元前の王の眠れる墓いづこ 尾燈子(雑)
六 砂漠をすすむ隊商の列 真知子(雑)
七
【付句候補】
・〇
砂漠をすすむ隊商の列(真知子)
・△
・
人工冬眠光年の旅 (「眠れる」と「冬眠」)
髪一本を拾ふ鑑識
明け暮れてなお主待つ犬
田畑のなかに都埋もれて(「埋もれて」と「墓」)
悠久の仏塔の下カボチャ畑(「仏塔」と「墓」)
蒼穹をゆく翼竜の声
大学教授となりたる少年
後期高齢進む忘却