いどばた歌仙 善哉 雲雀の巻 初折の裏/七再募集
祇園会の鉾の前・後・横には、前掛け・見送り・胴掛と呼ばれる懸装品が
飾られます。わが国で作られた織物はもちろんですが、中国や李朝の段通、
ペルシャの絨毯、ベルギーのゴブラン織など異国の貴重な織物が飾られます。
美術品だと漠然とするので、懸装品に直しました。
次は夏の月です。(傍題は 月涼し)
【初折の裏】
一(折立) 郁子の実の垣根に数多ぶら下がり 桃瑪(秋)
二 あちらこちらに配る釣書 茉胡(雑・恋)
三 だみ声のママと夜通し酌み交し 貝太(雑・恋)
四 週に一度のフェイシャルエステ 真知子(雑)
五 紀元前の王の眠れる墓いづこ 尾燈子(雑)
六 砂漠をすすむ隊商の列 真知子(雑)
七 祇園会を飾る異国の懸装品 茉胡(夏)
八
【付句候補】
〇
祇園会を飾る異国の美術品(茉胡)(祇園会を飾る異国の懸装品)
△
通販の寝茣蓙をとみに愛用す(桃瑪)
・
泉わく木陰の風の心地よさ
夏の始うつらうつらと船漕いで
存分に浴びて日焼けの顔洗ふ
ひさびさの畳の匂ふ昼寝覚
テントごと吹き飛ばされて隣国に
洞窟に涼しき仏二千体
駱駝の眼涼しき月を仰ぎをり