いどばた歌仙 善哉 雲雀の巻 初折の裏/十
川中島から連想されるのは、十二年間にわたって五回繰り返された
川中島の戦。甲斐の武田信玄と越後の上杉謙信。
「戦」を使わず、「息を潜める」で、緊迫感をだしています。
次は、花の定座。前句にひっぱられないように詠んでください。
この花の句を含め、春の句が三つ続きます。
【初折の裏】
四 週に一度のフェイシャルエステ 真知子(雑)
五 紀元前の王の眠れる墓いづこ 尾燈子(雑)
六 砂漠をすすむ隊商の列 真知子(雑)
七 祇園会を飾る異国の懸装品 茉胡(夏)
八 団扇片手にあふぐ夕月 桃瑪(夏・月)
九 叡王も顔色変へる好敵手 美津子(雑)
十 川中島に息を潜める 貝太(雑)
十一
【付句候補】
〇
川中島に息を潜める(貝太)
△
軍拡競争歯止め掛らず(うた子)
・
いまだ決まらぬパソコンの機種
AIに問ひにはか答弁
熊野古道の難所踏破す
グラブ掠めてサヨナラヒット
幼き頃の癖は変わらず(変わらず→変はらず)
春闌や恋のさや当て(恋句は初折の裏ではもう出ているので、名残の表で。)
スマホ駆使して老ゆる暇無し