いどばた歌仙 善哉「水鳥 の巻」 初折の表 脇
脇は発句に寄りそい、その余情を述べます。
寄りそうと言っても、水鳥のあとなので、沼や寒釣の句はおもしろい
ですが、水辺からは離れてほしいです。
発句にもよりますが、初折の表では釈教(仏教に関わる)言葉は避け
ます。「見習ひの僧」ではなく「住み込みの弟子」とかに。
意味が多様になるので、次に誘われる句は変ってきますが。
水鳥は三冬(初・仲・晩の冬)です。初冬よりは季節をすすめたいのと、
「明け方の雪」に余情があるのでいただきました。
第三は、大きく転じてください。留め方は「に・て・にて・らん・もなし」
など。句割れ、句またがりは避けます。
【初折の表】
発句 水鳥のおもたく見えて浮きにけり 鬼貫
脇 庭に積もりし明け方の雪 真知子
第三
〇
軒に積みたる明け方の雪(真知子)(軒に積みたる→庭に積もりし)
△
乾びてながき軒の大根(貝太)(漬け頃となる軒の大根)
酒蔵の脇つはぶきの咲く(桃瑪)(つはぶき→万両)
・
沼の枯れ蓮風吹くままに
柿落葉掃く見習ひの僧
ベンチに座り仰ぐ冬空
落葉の山を蹴りし幼子
灯りそめたる木枯の町
小春の空に雲の影なく
六甲山も眠りの中に
侘助の葉にのせる盃
寒釣の空並ぶ丸き背
