いどばた歌仙 善哉「水鳥 の巻」 初折の表 五
叢雲(むらくも)を躱(かわ)し現れた月の美しさ。
次も秋で詠んでください。
【初折の表】
発句 水鳥のおもたく見えて浮きにけり 鬼貫(冬)
脇 庭に積もりし明け方の雪 真知子(冬)
第三 大店の丁稚奉公にも慣れて 茉胡(雑)
四 土産と言へば赤福餅よ 史生(雑)
五 叢雲をすいと躱して今日の月 久美(秋・月)
六
〇
流れゆく雲追ひかけて今日の月(叢雲をすいと躱して今日の月)
△
駅ビルに隠れて見へぬ望の月(尾燈子)(高層のビルの間に今日の月)
廊下には芒と団子月の宴(桃瑪)(縁側に芒と団子月を待つ)
・
見霽かす里の方角今日の月
影法師三つ並びてけふの月
故郷の廃止路線を月照らす
山道を月を頼りにひとり行く
お供への行方を知れる月静か
残業の部屋から見ゆるけふの月
月明かり聖なる川に身を清め
どこからか異国のことば月見酒
