いどばた歌仙 善哉「水鳥 の巻」 初折の裏 十二
空き巣に入ったようですが、亀が鳴くばかりで他は何もない状態。
「亀鳴く」は、藤原為家が遊び心で、鳴かない亀を鳴くと想像して
詠んだ和歌からですが、この付けはおもしろいです。
名残の表に入ります。
晩春で詠んでください。
【初折の裏】
七 大いなる神杉抱き山眠る みつこ(冬)
八 月に向かつて鳴く寒鴉 うたこ(冬・月)
九 入魂の日本画家なる三代目 美津子(雑)
十 のど飴舐めて出番待つ寄席 桃瑪(雑)
十一 かまびすし長屋の衆と花見酒 尾燈子(春・花)
十二 空き巣に入りや亀鳴くばかり みつこ(春)
【名残の表】
初句
〇
空き巣入れど亀の鳴くのみ(みつこ)(空き巣に入りや)(のみ→ばかり)
△
春の夢より覚めてため息(史生)
肘を枕にうたた寝の春(真樹子)(うたた寝の春→春のうたた寝)
・
春の夕べをつげる鐘楼
春あけぼのをゆく汚穢舟
子猫を捨てに上野の山へ
待ち遠しきは老後の朝寝
一人旅立つ入学の地へ
日の上りても朝寝しすぎて
春の風邪とやひと日は臥して
長き堤を春の夕暮れ
