今月の料理(九月)_もやしのカレードレッシング
このところはやっていた韓国ドラマ、皆さま方の中にも楽しまれた方がおいでになるのではと思います。清く貧しく美しい主人公は概ね、子供時代は苦労して最後は幸せになるのですが、初めはこれでもかと言う程虐げられた人生を過ごします。ドラマも後半近くになると、オセロゲームのように主人公と脇を固める悪役の運命がぱたぱたと逆転して行きます。これが案外痛快なのは、例の「この印籠が目にはいらぬか」と言う日本の時代劇と共通する感覚かも知れません。
韓流ドラマの見どころは悪役。その迫力と存在感に感心することしばしばです。結局、悪役を含め脇を固める役者さんの演技の力と層の厚さがドラマを面白くしているようです。
考えてみれば料理も同じ。お刺身につまが添えられてなかったら、お皿の上にローストビーフだけ乗っていたら、あるいはハンバーグだけだったら。どんなに味がよくても見た目は食欲が湧きません。やはり、お刺身にはつまが必要ですし、ハンバーグには人参のグラッセや野菜のソテーなど色取りが欲しいものです。
今回のお料理は向田邦子さんが何かに書かれていたものですが、結構重宝しているのでご紹介します。向田さんはこれをお店で食べてご自分でも作られたそうですが失敗に終り、お店の方に作り方を聞いたそうです。その時のプロの方の発想の面白さをエッセイに書かれていました。その料理法を今月の料理に取り入れて見ました。
もやしのカレー風味ドレッシングですが、もやしを茹でてからカレーのドレッシングと和えても均一には混ざりません。よく余してしまう食材のもやしですが、トマトと盛り合わせたり、レタスのサラダに混ぜたり、お弁当の色取りに使ったりと中々使い勝手があります。主菜はともかく、野菜のお料理や副菜のお料理のカードを沢山もっていると食卓はとてもにぎやかになります。
【作り方】
鍋に水、塩、カレー粉を入れ沸騰させます。
沸騰したところへもやしを入れ、茹でます。
茹で上がったら、笊にあけて水気をきって出来上がり。
胡椒を振りオリーブオイルと酢で味を調えます。
【分量】
もやし 100グラム
塩 5グラム
水 カップ一と二分の一
カレー粉 大匙3杯
胡椒、オリーブオイル、酢 適宜