たけのこ昆布を取り上げます。筍は夏の季語です。昆布と炊き合わせるには、春筍が柔らかくていいので、正確には春筍昆布になるのですが、筍とともに、昆布がいい味を出しています。
この昆布と大阪の歴史を調べてみました。大阪では、様々な料理に昆布が使われてきました。出汁昆布に最上で、佃煮や汐昆布など加工昆布にも最適な真昆布が大阪の出汁の基本になっています。ゆえに、昆布の消費量も突出して多いそうです。
正徳・享保のころ(1711~36)、近江商人が木綿類などの日用品を諸国回船が入港できる松前三湊(松前・江差・函館)へ積み送って昆布などと交換し、それを大坂へ積み上がり松前物産問屋へ持ち込んだのが、大坂市場に昆布が現れた最初とされています。昆布が仲買によって本格的に流通しはじめた江戸中期、大坂の靱(うつぼ)には、鰹節、昆布の問屋が軒を並べていました。昆布の加工に力をいれた大坂です。廃物利用するだけでなく、上等の出汁昆布を使った細工昆布が作られました。汐昆布ができたのは、明治の後期。そのままで食べても旨いものを醤油や砂糖などを加え製品化しました。「椎茸昆布」「松茸昆布」「山椒昆布」など、茸や野菜と炊き合わせて、美味しい商品が売り出されました。
織田作之助『夫婦善哉』にも昆布を調理している様子が登場します。「思い切り上等の昆布を五分四角ぐらいの細切りにして山椒の実と一緒に鍋にいれ、亀甲万の濃口醤油をふんだんに使って松炭のとろ火でとろとろと二昼夜煮つめると、戎橋の「おぐらや」で売っている山椒昆布と同じくらいのうまさになる」という柳吉の言葉から、さぞ旨い山椒昆布ができただろうと想像できます。
ちなみに、写真の「たけのこ昆布」は、「小倉屋山本」で買ったものです。奥の皿は、茹でた筍をスライスして焼いたものです。自作ですが、焼き筍は、塩をぱらりで食べるのが旨いと思います。
筍と昆布炊いたんも浪速ぶり 洋子















