今月の料理(十一月)_零余子
零余子、都会に住む方は余り見た事もないでしょう。でもちょっとハイキングなどに行ったおり、注意してみると笹の葉や潅木にからまった山芋の蔓を見つける事が出来ます。秋になるとこの蔓に指先ほど黒い小さな実がつきます。これが零余子です。この蔓を手繰っていくと自然薯までたどり着くのですが、これを掘るのが大変です。土の中で木の根や石を避けて成長するのですから、まっすぐに育った自然薯などあろうはずもなく、掘るにしても一筋縄で行くものではありません。この自然薯を掘る人は、目印として葉の落ちる前に蔓に紐を結んでおき、寒くなってから山に入って採取するそうです。
さて、零余子のほうですが、ご飯に炊き込んだり、茹でておつまみにしたり和え物にしたりします。ホクホクとして山芋に熱を加えた食感です。山芋特有のねっとりとした感じも残っています。
田舎に住んでいると少し目を凝らせば、すぐに見つける事ができるのですが、
俳句をする前は何も好き好んでわざわざ零余子を料理するまでもないと、思っていました。でもせっかく近くにある食材です。少なくとも俳句を詠む以上その味くらいは知っておきたいものです。垣根に絡まった山芋の葉を見つけ少しばかりですが、零余子を摘んで新米と一緒に炊いてみました。ほろ苦くて面白い食感です。ご飯は昆布を入れ少量のお酒、塩、好みでみりんを少量加え炊き上げます。
【作り方と分量】
零余子は洗って笊に上げ水気をきります。
お米2合に対し零余子は100g程度
昆布 塩 酒 適量
水加減は普段白米を炊くのと同じ分量
茸や油揚げなど入れて、炊き込みご飯にしてもおいしくいただけます。
ころころと笑ふがごとき零余子かな 善子
