a la carte 伊勢参
先日、二十年ぶりに伊勢参りに行ってきました。
江戸時代、伊勢講などの団体を作り、積み立てた費用で伊勢参りをするのが盛んになりました。一生に一度は伊勢参りをしたいというのが庶民の願いでした。
伊勢参りといえば上方落語に、【伊勢参宮神の賑】があります。道中記としていくつもの話が続くのですが、「東の旅」(発端)では、「お伊勢はんという神さんが、えらい陽気好きでござりまして・・・旅は秋春とよう申しますが、どうしても春先の方が、工合がよろしいようで・・・暑うなし寒うなし、菜種や蓮華草が咲いていようか、空には雲雀がチュンチュンさえずっていようか・・・」というような陽気に誘われ、二人のずぼらな男が伊勢参りに出かけてゆくという、にぎやかな前座ばなしになっています。
次の日の句会にそなえ、この度の参宮では、よい句が授かりますようにとお願いをしました。神だのみするより自分でがんばりなはれと言われそうですが。天気にも恵まれ、遷宮を終えた美しい神宮に参る喜びはひとしおでした。
お参りの後は、てこね鮓、伊勢うどん、赤福と伊勢茶など名物をお腹いっぱい食べました。「神より団子」といわれそうではございますが。(洋子)
落語「東の旅」の
清やん喜ィ公と一緒や伊勢参 洋子