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浪速の味 江戸の味 4月【桜菓子】浪速

caffe kigosai 投稿日:2023年3月26日 作成者: youko2023年3月28日

桜の満開情報が届く季節になりました。コロナ禍のため、集まっての花見を控えていた人々も、今年は久しぶりに家族や友人と花見を楽しまれることでしょう。

毎年、吉野山で花の句会を行っていたのですが、ここ三年は中止になっていました。今年は四年ぶりに吉野山で花の句会を開催します。花時の吉野山は押すな押すなの賑わいです。さらに今年は久しぶりに吉野山へ花見に出かける人が多いので、四月上旬の吉野山の人出はいかばかりかと思います。

吉野山は、奈良県中央部にある標高455メートルの山で、吉野山・高野山から熊野にかけての霊場と参詣道が世界遺産に登録されました。吉野山は、金峯山寺の門前町として開け、花時には多くの観光客が訪れます。

一目千本と呼ばれ、下千本・中千本・上千本・奥千本と咲き上る山桜は見事でまさに全山花盛りになります。昔から歌や俳句に花の吉野は詠まれてきました。現在も貞室と同じ感慨を持つ人々で賑わいます。

これはへとばかり花の吉野山   貞室

みよし野は右往左往の花見かな  貞室

吉野山のみやげとして有名な吉野葛。美しい葛の花は秋の七草の一つでもあります。多年草で、晩秋に枯れますが、根っこは次の春に備え養分を蓄えます。そうして大きくなった葛の根っこが店先に飾ってあるのをみると野趣に富んでいます。

吉野葛作りは、雑菌の繁殖などが無く、品質のよい葛粉作りに適した冬の冷え込みが厳しい時期に行われます。山中から掘り出した葛の根を砕き、地下水を張った桶で攪拌します。褐色の葛が真っ白になるまで何度も水を替えて洗います。

その後、適当な大きさに割り、二か月自然乾燥し、純白の吉野本葛になります。

老舗の和菓子店では桜の花の木型を使って作った桜の葛干菓子が店頭に並んでいます。桜の蕾、葉などの型抜きもあり、菓子箱に吉野の花見の思い出が詰まっています。

久しぶりに一目千本の花を愛で、桜の葛干菓子を食べて吉野の花見を楽しみたいと思います。

み吉野の花や蕾や桜菓子   洋子

浪速の味 江戸の味 2月【丁稚羊羹】

caffe kigosai 投稿日:2023年1月25日 作成者: youko2023年1月25日

「寒天製す」「寒天造る」「寒天晒す」は冬の季語である。天草を水で晒して、煮てから型に流し入れ凝固させる。それを冬の間、屋外に出して、夜間は凍らせ、昼間は解かすを十日ほど繰り返すと寒天ができる。

大阪北部の山地では江戸時代後期から寒天作りが始まり、寒さが厳しい農閑期にさかんに作られてきた。その特産の寒天とこしあんを使って作られたのが「丁稚羊羹」である。水に浸した糸寒天を火にかけ、完全に煮溶かす。そこにこしあんと砂糖を入れてよく混ぜ、沸騰したら火から下ろす。かき混ぜながら冷まし、型に流し入れて固める。固まったら型から取り出して、長方形に切る。

高価だった砂糖をたっぷり使った練羊羹と比べ、砂糖をそれほど使わないので、保存がきく冬に作られ食べられてきた。安価なので、丁稚が里帰りの時に土産にしていたとか、練羊羹に比べ煮詰めが足りない丁稚のようだとかいろいろな説がある。

同じように、寒天を使用した「水羊羹」は夏の季語で、冷蔵庫の普及した現在、夏の贈答品として人気だが、丁稚という名から商家に年季奉公をする年少者のイメージがあり、厳しい冬がふさわしいと思える。

丁稚羊羹は関西地方では馴染みの和菓子だ。ただ、大阪南部の河内地方では、こしあんに小麦粉を加えてこねた後、竹の皮に平らな長方形にして載せ蒸した「蒸し羊羹」を丁稚羊羹と呼ぶ。寒天作りをする寒冷地と南部の地域の特性がよく出ている。どちらも、厳しい冬を耐え、春を待つ丁稚どんが食べてはったんやなと思うとほっこりする。

丁稚羊羹父母が恋しき雪夜かな   洋子

浪速の味 江戸の味(11月)柚子【浪速】

caffe kigosai 投稿日:2022年10月21日 作成者: youko2022年10月21日

寒くなってくると鍋料理の登場する回数が増えます。ここで活躍するのが柚子です。ポン酢の柚子の香りに食欲が増します。

大阪の箕面市北部の止々呂美(とどろみ)地区は、実生(みしょう)の柚子の産地として有名です。接ぎ木の柚子の木は5年ほどで収穫できるのですが、種から育てる実生の柚子は実をつけるまで時間がかかります。「桃栗三年、柿八年、柚子の大馬鹿十八年」と囃され「そんな言い方はないやろ」と思いますが、じっくり育った実生の柚子は大きく香りがよく保存がききます。それだけに収穫が待ち遠しい貴重な柚子なのです。

江戸時代中頃の箕面では、蜜柑が栽培されていたようです。止々呂美地区では明治時代から柚子が特産品になりました。晩秋の季語になっていますが、収穫は11月中頃から12月中頃にかけて行われます。木の枝には、長く鋭い棘があります。実が棘に触れると傷がつき茶色く変色します。商品価値を下げるので、収穫前に棘を切り落としたり手袋をはめて注意深く収穫作業をします。

吸い物に表皮を浮かべたり、柚味噌、柚釜、柚餅、マーマレード、柚子のシフォンケーキなど、さまざまな料理に使われます。果汁も皮も利用できます。もう少し先になりますが、冬至の日には無病息災を祈り柚子湯に入ります。湯上りの柚子茶でさらに身体が温まります。今年は止々呂美の実生の柚子で元気に冬を過ごしたいと思います。

山里に実生の柚子の熟るるころ   洋子

 

浪速の味 江戸の味(9月)鷹の爪【浪速】

caffe kigosai 投稿日:2022年8月21日 作成者: youko2022年8月22日

暦の上では秋になりましたが、暑い日が続いています。幸い食欲が落ちることもなく、痩せることもなく過ごしていますが、夏バテ気味の方には、香辛料の効いた料理が食欲をそそるのでお勧めです。唐辛子はピリ辛料理には欠かせません。ナス科の一年草。熱帯アメリカ原産とされ、白い花の散った後の青い実が熟れてだんだん赤くなり、一面真っ赤になった唐辛子畑は壮観です。摘み取った唐辛子を干して保存できるようにします。

大阪府堺市の「堺市史」によると、堺市中区福田は、江戸時代から唐辛子の「鷹の爪」の一大生産地でした。実が小さく、先が尖った形が鷹の爪に似ているのでその名があるそうですが、平賀源内が72種の唐辛子について解説している中で、「食するにはこれを第一とすべし」と記述しているとのこと。

現在国内で流通している唐辛子はほとんどが外国産や他の品種です。約1%の国内産唐辛子の中でも、堺鷹の爪は日本に唯一残る一節に一つずつ実をつける純系品種です。3~4㎝の小ぶりな唐辛子ですが、外国産の約3倍の辛さがあり香りがよいのが特徴です。その特産品も摘み取りに手間がかかるため、農家が栽培をやめていったそうです。

このままでは、堺鷹の爪は作られなくなってしまうと危機感をもった生産者で販売もされる方が尽力され、交配で品種が変わらないよう完璧に管理された畑で栽培を続け、きびしい条件をクリアしなければならない「なにわ伝統野菜」として認証されるまでになりました。掲載した写真は「なにわ伝統野菜」に認証された折の報道資料です。一節に一つかわいい赤い実が天を向いてついています。

日本は食料の自給率が低く、外国産に依存していることは知っていたつもりでしたが、国産唐辛子がこれほど少ないとは思いませんでした。手間がかかり採算がとれないと、伝統ある特産品もだんだん作られなくなるという現実を消費者も知ることが大事だと思いました。堺鷹の爪の魅力を広く知ってもらえたらと思います。そして料理に利用してその味、香りを楽しみたいと思います。

ペペロンチーノ味の決め手は鷹の爪   洋子

浪速の味 江戸の味 7月【鱧鮓】(浪速)

caffe kigosai 投稿日:2022年6月22日 作成者: youko2022年6月27日

今年は祇園祭の山鉾巡行、天神祭の陸渡御、船渡御も行われるので、コロナ禍で神事のみとなっていた関西の夏の祭に本来の賑わいがもどってきそうです。あまり密にならぬようにと思いつつもやはり、熱気に包まれた祭は心躍ります。

祭鱧とよばれるくらい、関西の夏祭に鱧は欠かせません。夏が旬の白身の魚で、全長1メートルの円筒状で、口が大きくのこぎり状の歯を持ち、かみつきます。「食む(はむ)」がなまってはもになったとも言われます。小骨が身と皮の間に斜めに入り込んでいるので、鱧切り包丁で、小骨を切っていきます。

成分は鰻に似ていて、白身魚にしては脂肪含有量が多い旬の鱧は、照り焼き、天ぷら、湯びき鱧などどのように料理してもおいしいのですが、お勧めは「鱧鮓」です。照り焼きの鱧をのせた棒鮓を食べやすく切り分けたものです。甘辛いタレをつけて焼いた鱧と鮓飯がよく合います。祭見物の最中に手軽に食べられますし、箱に入った鱧鮓はみやげにも重宝します。

祇園祭や天神祭の思い出に登場するまさに祭鱧の料理だと思います。写真の鱧鮓は創業300年を超える大阪鮓の「すし萬」の鱧鮓です。大阪鮓と言えば箱鮓で、一手間かけた魚が鮓飯と一体となり風味を増します。見た目はそれこそ宝石箱のようです。鱧鮓は棒鮓で、鱧と鮓飯の間に山椒の実が少々。この山椒の実が食欲を増進させます。鱧は鰻より淡泊で、骨切りしてあるので炙ると身が開きます。ごつとした風味が暑気払いにもよさそうです。

鱧鮓や三年ぶりの渡御を見に   洋子

浪速の味 江戸の味 5月「たこ焼」(浪速)

caffe kigosai 投稿日:2022年4月21日 作成者: youko2022年4月24日

初夏にとれる蛸は、皮もやわらかくおいしい。明石の蛸が有名だが大阪湾和泉地域の蛸も人気だ。大阪市旭区や和泉市の遺跡から弥生時代のイイダコ壺が出土している。蛸は昔から身近な食べものだったようだ。

大阪の和泉、河内や関西圏の農村地域では、田植えをした時、稲の根が蛸の足のように大地に張りつくよう祈念するのと、梅雨明けの草取りが終わった時期(半夏生 7月2日ごろ)に蛸を食べて疲れを癒していたという。タウリンが大量に含まれているので疲労回復にぴったりである。刺身でも、煮つけでも、酢の物でも美味しく食べられる。

昭和30年頃から屋台店が街々に増えたのと、一家に一台と言われるたこ焼機の普及もあって、大阪と言えばたこ焼というくらいに蛸をつかった食べ物の代表となった。

大正から昭和にかけて「ちょぼ焼」「ラジオ焼」というものが流行していた。ちょぼ焼はハガキ大の鉄板に12個の穴が開いた道具にメリケン粉の溶いたものを流し、こんにゃくや干しえび、醤油を入れて焼くものだった。子どものおやつ的なものだったらしい。「ラジオ焼」は、すじ肉などを入れて焼いたものだった。その後、会津屋の遠藤氏が昭和10年頃、蛸を入れた「たこ焼」を発案したと言われている。現在のようにソースにマヨネーズ、青海苔などをかけて食べるようになったのは戦後のことである。(『大阪食文化大全』参照)

大阪の粉もの食文化の代表的な食べ物であるが、蛸の旨味があってこそだと思う。輸入された蛸が増えている中、大きめに切った明石や和泉地域の蛸を使って、家で焼くたこ焼きはちょっと贅沢な「なにわの味」である。

たこ焼に大きな蛸の浪速かな   洋子

浪速の味 江戸の味 3月【雛あられ】浪速

caffe kigosai 投稿日:2022年2月21日 作成者: youko2022年2月24日

3月3日は雛祭り。雛人形を飾り、桃の花を生け、雛菓子を並べ、女子の健やかな成長を願います。

もともとは中国伝来の上巳(陰暦3月初めの巳の日、後に3月3日)の祓いに由来します。

『源氏物語』の第十二帖 須磨に「上巳の祓い」について書かれているところがあります。【弥生の朔日に出で来たる巳の日「今日なむ、かく思すことある人は御禊したまふべき」となまさかしき人の聞こゆれば、海づらもゆかしうて出でたまふ。】

今日は心にかかる事のある人は御祓いをなさるがよいと知ったかぶりの人に言われて、海辺も見たくてお出かけになった。というのです。

そして陰陽師を召して祓いを行い、舟に仰々しい人形を乗せて流す様子を自身の姿に重ねている様子が描かれています。

これは形代や人形に汚れを移し、祓うため川や海に流す流し雛として、現在に伝わっています。江戸時代になると人形作りの技術が発展し、雛人形は川に流すものではなく飾るものへ変化していったようです。

『和菓子歳時記』によると、宮中には現在の雛菓子に通じる小さくて可愛らしいお菓子が納められていました。貞享4年(1687年)『諸方菓子御用覚帳』に、三月三日 ひいなのこまん 三千ばかり と小さなお饅頭を納めており、元禄7年(1694年)には、饅頭や干菓子、草餅などを雛菓子として惣(総)銀の折や、本金の三重物の器に詰めていたそうです。

かつては特権階級のみで享受された上品な雛菓子でしたが、今は誰もが味わえる身近な雛菓子になりました。その代表格が「雛あられ」です。

『事典和菓子の世界』によると、餅米あられは、餅米を蒸して乾燥させたものを煎ったもの。こうしたあられは、煎った豆と合わせ年末から正月、また三月三日の雛祭りなどに用意されました。これに砂糖がけしたものが、関東でおなじみの「雛あられ」の名で広まるのは、明治以降であるとのことです。白や淡い桃色の可憐なあられです。ポン菓子に近い軽さがあります。

関西の雛あられは、あられ餅で餅を采の目に切り煎ったものです。煎るとあられが散るように膨らむので「あられ」とのこと。私たちがおかきと呼んでいるものに近いです。雛あられも、えびやアオサ、青のりが入った塩味や醤油味に甘い味が混じるという感じで、数十年前からはチョコレートでコーティングしたあられも登場し、今の形の雛あられとして広まったのは60年ほど前からだと思います。小さな子どもも食べやすいカラフルな雛あられです。

雛あられ少女にかへる笑顔かな  洋子

浪速の味 江戸の味(1月)【白みそ雑煮】(浪速)

caffe kigosai 投稿日:2021年12月21日 作成者: youko2021年12月25日

『大阪府の郷土料理』に大正初期の船場商人のお正月の様子を紹介した大阪朝日新聞(大正六年一月四日)の記事が掲載されています。

先ず、小梅を煎茶にいれた大ぶくで祝う。大ぶくの時は無言である。次に出る雑煮に箸を一寸添え「お祝いお祝い」の言葉とともに屠蘇に移る。屠蘇の酒杯は最年少者から酌みはじめ、順々に年長者に回す。雑煮は大抵味噌雑煮。箸紙にさした雑煮箸は出入りの大工が特に持って来るので、大店では立派な箸を用いていた。とあります。

雑煮は古くは内臓を養い健全な状態に保つという意味で「保蔵」と呼ばれ、保は同音の煮るを意味する烹に、蔵は種々のものを入れることから同音の「雑」に変わり、「烹雑(ほうぞう)」となったが、近代になり「雑煮」と書くようになったとのことです。

大阪では、餅搗きは二十八日か三十日に行っていました。語呂合わせで、二十九日は「苦の餅」になるので避けたとのことです。河内の一部では二十九日に搗き、こちらは「二十九日(福)」の語呂合わせです。まあ、何でもいい方にとればうまくいくということです。

雑煮は丸餅で、白みそ仕立てです。これに使う水は若水(元日の早朝に汲む井戸水)を用い、豆木を燃やして炊きました。今は水道の水ですが、元日の早朝というだけで、気分は若水です。雑煮は丸餅に、にんじん、大根、子いも、彩に水菜などをいれたシンプルなものです。その他に牛蒡、焼き豆腐など地域、家庭により具は少し違うようですが、白味噌の甘味が丸餅によく合います。三日には、焼き餅に水菜を入れたすまし雑煮となります。三日目に、あっさりしたすまし雑煮になるのも雑煮の味の変化を楽しむということで納得です。

雑煮をいただき、よい年を始めたいと思います。

一年の力湧きくる雑煮かな    洋子

浪速の味 江戸の味(十二月)【てっちり】(浪速)

caffe kigosai 投稿日:2021年11月21日 作成者: youko2021年11月24日

鍋料理がおいしい季節となりました。大阪では、「ふぐ鍋」のことを「てっちり」と言います。

ふぐは内臓に猛毒をもつものが多く、「てつ」はふぐの異称「鉄砲」からきています。「あたったら死ぬ」ということです。「ちり」は、魚介、野菜、豆腐などを昆布だしで煮て、ポン酢醤油につけて食べる鍋料理の一つです。

新鮮なふぐを求めて、料理屋も一般の消費者も黒門市場に買い出しに行きます。黒門市場は、千日前の繁華街近くにある大阪を代表する市場で、150ほどの店が軒を並べています。いろいろある鮮魚店の中でも、ふぐの専門店が目につきます。

大阪の料理屋では、明治、大正のころから「てっちり」「てっさ」(ふぐの刺身)が冬の魚料理を代表するものになりました。鍋料理の中でも、「てっちり」は高級で、特別感があります。

ふぐをポン酢醤油で食べると、そのぷりぷりとした食感と、淡白ながら旨味がぎゅっとつまっていて「幸せ~」と食レポができそうなくらい笑顔になります。

 

てつちりや今日はええ日と言ひ合うて   洋子

 

浪速の味 江戸の味 10月【秋鯖】(浪速)

caffe kigosai 投稿日:2021年9月21日 作成者: youko2021年9月21日

食欲の秋です。秋鯖がおいしい季節です。

若狭街道は、若狭湾に臨む福井県小浜から、滋賀県朽木、花折峠を越えて京都へ続く街道です。別名、鯖街道と呼ばれています。

小浜港は江戸時代、北前船が運んでくる物や、日本海の魚介類の水揚げなどで賑わっていました。鯖が水揚げされても、「鯖の生き腐れ」というように、鯖は非常に腐りやすく売り物としての扱いが難しかったので、塩鯖にして京都まで急いで運んでいました。それが若狭街道が鯖街道と呼ばれる所以です。また、若狭では「浜焼き」といって鯖一尾を串刺しにして丸焼きにして、生姜醤油などをつけて豪快に食べたり、鯖を一年間糠漬にした加工食品の「へしこ」が名産として売られています。

鯖鮓といえば、酢で締めた鯖の棒寿司を思い浮かべますが、秋になると、焼鯖鮓が食べたくなります。三枚下ろしにした秋鯖を油と落としながらからっと焼き、鮓飯を棒状にした上にのせて、しっかりと形を整えます。

先日、小浜の焼鯖鮓を買ったのでご紹介しました。我が家では、一塩の鯖を焼き、片身をほぐしてフライパンで炒りつけ、酢飯に混ぜ込んだ簡単焼鯖鮓を作りました。梅干の蜂蜜漬けをアクセントに一緒に混ぜています。

油ののった秋鯖は焼鯖鮓によく合います。

香ばしく焼きし秋鯖棒鮓に    洋子

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「カフェきごさいズーム句会」のご案内

「カフェきごさいズーム句会」(飛岡光枝選)は
ズームでの句会で、全国、海外どこからでも参加できます。
*日時:第二土曜日 13時30分~ 2時間程度
【第一回】2023年4月8日(土)13時30分~
*前日投句5句、当日席題3句の2座
(当日欠席の場合は1座目の欠席投句が可能です)
*年会費 6,000円

申し込みは こちら からどうぞ

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カフェ_ネット投句

・ネット投句は、朝日カルチャーセンター新宿教室(講師_飛岡光枝)の受講者が対象になります。
・毎月20日の夜12時が締め切りです。
・選者はカフェ店長の飛岡光枝、入選作品・選評は月末までに発表します。
<<カフェ_ネット投句へ>>

スタッフのプロフィール

飛岡光枝(とびおかみつえ)
 
5月生まれのふたご座。句集に『白玉』。朝日カルチャーセンター「句会入門」講師。好きなお茶は「ジンジャーティ」
岩井善子(いわいよしこ)

5月生まれのふたご座。華道池坊教授。句集に『春炉』
高田正子(たかだまさこ)
 
7月生まれのしし座。句集に『玩具』『花実』。著書に『子どもの一句』。和光大・成蹊大講師。俳句結社「藍生」所属。
福島光加(ふくしまこうか)
4月生まれのおひつじ座。草月流本部講師。ワークショップなどで50カ国近くを訪問。作る俳句は、植物の句と食物の句が多い。
木下洋子(きのしたようこ)
12月生まれのいて座。句集に『初戎』。好きなものは狂言と落語。
趙栄順(ちょうよんすん)
同人誌『鳳仙花』編集長、6月生まれのふたご座好きなことは料理、孫と遊ぶこと。

  

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