朝日カルチャーセンター「カフェきごさい句会」八月
新宿朝日カルチャーセンター「カフェきごさい句会」。第一句座の兼題はサイトより、八月の季語「盆の月」、花「実桃」、浪速の味「祭鱧」です。第二句座は席題「新酒」「夜業(夜学)」です。
(第一句座)
【入選】
幼な子も一つ給はる祭鱧 和子
縁起物の祭鱧をいただき一人前に。「幼な子も一つ給はり祭鱧」。
故里は遠き幻盆の月 和子
盆の頃ならではの思い。
砂の城くづれて秋の波頭 涼子
秋の波がさらっていく夏の幻想。
大花火消えて母も消えにけり 弘道
大花火の「大」が切ない。「大花火消えてや母も消えにけり」。
盆の月人それぞれの影を持ち 涼子
より具体的に表現したい。原句は「盆の月人それぞれの影を持つ」。
掌に重き白桃の香の中にをり 和子
「掌に重き」で実のある一句になった。原句は「掌に重き白桃の香に身を浸し」。
あをあをと葉を付けて桃籠の中 光枝
(第二句座)
【入選】
名物の新酒汲みをり旅の果 涼子
「旅の果」が唐突。「名物の新酒汲みをり山の小屋」など。
この香り友に送らむ今年酒 和子
新酒の香りに焦点をあてた。
夜業の灯消して見上げる月まろし 涼子
席題の「夜業」で作った句だが、大きな季語「月」の句としたい。「残業の灯消して今日の月」など。
磐梯山新酒一本背の荷物 光枝