第八回 カフェきごさいズーム句会報告
毎月1回ズームで行う「カフェきごさいズーム句会」、今月の句会報告です。
今月から添削例も併記しました。参考にしてください。
この句会はどなたでも参加可能です。ご希望の方は右のご案内から、どうぞ。
第八回 2023年11月11日(土)
飛岡光枝選( )は添削例
第一句座
【特選】
堂々と老い山茶花の白が好き 前﨑都
(堂々と老い山茶花の白愛す)
これよりは佳き日重ねむ返り花 藤倉桂
【入選】
七五三晴れ着のままに眠りけり 斉藤真知子
小春日や茶の湯の会へ人の列 花井淳
鶏頭を剪るにすこしの勇気かな 斉藤真知子
(鶏頭を剪るにすこしの勇気欲し)
秋の空飛行機雲の迷ひなし 藤井和子
(秋の空飛行機雲の迷ひなく)
近づいてやつぱり咲いてゐる柊 葛西美津子
(近づいてたしかに咲いてゐる柊)
立冬や煮豆ことこと終日 藤倉桂
診察を待つ窓の外冬紅葉 早川光尾
(冬紅葉診察を待つ窓の外)
秋晴れを掴みて吾子の初立つち 藤井和子
冬立つ日空澄みわたり術後の目 前﨑都
(術後の目立冬の空澄みわたる)
太秋柿由来知らねど良き名なり 前﨑都
雪ばんば今日は一斉下校といふ 高橋真樹子
綿虫のむらさきいろのあたたかし 高橋真樹子
ぴゆうと風吹きて三つ星濃くなりぬ 伊藤涼子
熊よけのラジオ流れる露天風呂 村井好子
舟寄せて浮島の松手入れかな 矢野京子
(ぎいと舟寄せて浮島松手入れ)
足場組むハンマーの音今朝の冬 村井好子
シャコサボテンごま粒ほどや花の精 伊藤涼子
(シャコサボテンごま粒ほどの莟つけ)
稲架掛けや父と息子の息合ひて 早川光尾
(稲架掛けや父と息子の息合はせ)
再びのサイレン聞こゆ今朝の冬 赤塚さゆり
第二句座(席題、白鳥、セーター)
【特選】
出来上がらぬ夫のセーター三年目 村井好子
(出来上がらぬ夫のセーター三十年)
【入選】
湖に眠りし白鳥の夢いくつ 斉藤真知子
(湖に眠る白鳥夢いくつ)
新しきセーターに猫甘えくる 斉藤真知子
セーターのトンネル抜ける赤ん坊 高橋真樹子
夕闇につがいの白鳥いよ白し 藤井和子
(夕闇につがひの白鳥いよよ白し)
白鳥も加賀の湯の里好むとや 花井淳
温きかなまだ編みかけのセーターよ 藤倉桂
セーターの裾を掴みて離れぬ子 矢野京子
思ひ出を消すごとセーター解いてゆく 前﨑都