第三十回 カフェきごさいズーム句会報(飛岡光枝選)
第三十回(2025年九月十三日)の句会報告です。( )は推敲例です。
「カフェきごさいズーム句会」はどなたでも参加できます。詳しくは右の案内をご覧ください。
第一句座
【特選】
いずこより猫迷ひくる野分あと 赤塚さゆり
届きたり縫ひ目拙き菊枕 藤倉桂
(届きけり縫ひ目拙き菊枕)
【入選】
馬のほか動くものなし夏競馬 早川光尾
(馬のほか動くものなし大夏野)
天の川いつでも夢を口遊む 早川光尾
かぜ台風ゴジラを遠くすつ飛ばし 立花武
句会せむ句座の真中に萩生けて 藤倉桂
くさぐさに秋の佇む子規の庵 葛西美津子
買ふつもりなき松茸を品定め 斉藤真知子
泡立草押し倒し行く上り道 藤井和子
(泡立草押し分けて行く上り道)
稲雀食ふても食ふても百万石 花井淳
朝霧の尾根にリュックの赤と青 鈴木勇美
(朝霧の尾根にリュックの赤動く)
ひやひやと布団をさがす足裏かな 高橋真樹子
鎌掲げ我を討たんと子かまきり 上田雅子
これはまたひよろりとながきふくべかな 葛西美津子
鶏頭花泣いて笑つて村歌舞伎 藤倉桂
(村中の泣いて笑つて村歌舞伎)
初秋の空に束の間赤き月 上田雅子
(闇迫る空に束の間赤き月)
いましばしクルマの窓に霜おりて 立花武
(しばらくは車の窓に霜おりて)
水澄むや金の水尾ひくからし鯛 伊藤涼子
立ち飲み屋残る暑さの月のぼる 葛西美津子
いつの間に夕暮迫る冬瓜汁 光枝
第二句座(席題・虫、糸瓜)
【特選】
百日の咳に効きたり糸瓜水 葛西美津子
朝鈴の虫籠金の糸垂らし 葛西美津子
(鈴虫の虫籠金の糸垂らし)
【入選】
たそがれ清兵衛虫籠を編む夜更け 葛西美津子
村の子の虫籠提げて登校す 赤塚さゆり
(休み明け虫籠提げて登校す)
糸瓜水美人になるよと母の手に 伊藤涼子
次の世は糸瓜になつてみるもよし 斉藤真知子
虫時雨わが身いつしかからつぽに 藤倉桂
長瓜や同級の顔思ひつつ 花井淳
ゆれながら考えてゐる糸瓜かな 光枝
