今月の料理(七月)_冷し汁

流行なら裸でもいい、昔のお年寄りは面白いことを言ったものです。過剰に流行を追いかけた結果、あまりにも目に余るような姿の人をいさめた言葉でしょう。
今でこそ大手をふっているジーンズやTシャツですが、以前は労働着や下着のたぐいでした。時代とともにファションは移ろうものですが、裸の王様になるのだけはご勘弁ねがいたいものです。
さて、今月の料理ですが、始まりは「農民食」とか「陣中食」と言われていた冷汁です。始まりはお粗末なものでしたが、時代をへて人の手が加わり汁物の一つに数えられるようになりました。
手抜きで作るなら前日の味噌汁の残りを冷蔵庫で冷し、翌朝暖かいご飯にかければ出来上がりというところでしょうか。
でもこれでは余にも淋しいと思われませんか。今は、ただお腹を満たすだけの時代ではないはずです。単なるお味噌汁の親戚のようなものですが、少し手を加え丁寧に作ると食欲のない時など、さらさらといただけて重宝するものです。これから本格的な夏にむかいますが、頭の隅にちょっと止めておいて頂くと、役立つことがあるかも知れません。
【作り方】
1、鯵の干物を焼き、熱いうちに骨と皮を取り除き身をほぐしておきます。
2、アルミホイルに味噌を薄く延ばし、オーブントースターで表面を焼きます。
3、胡瓜は塩で揉み水気を切り、生姜はすりおろします。茗荷、シソは刻んで
おきます。
4、口当たりをよくするため、身をほぐした鯵をすり鉢で軽くすりあらかじめ作っておいた出汁と先の焼き味噌をあわせて一度煮立たせます。
5、荒熱が取れたら、冷蔵庫で冷し、豆腐と好みの薬味を入れて暖かいご飯にかけていただきます。
【分量】二人分
鯵の開き 一枚
出汁 4カップ
味噌 40グラム
胡瓜 1本
豆腐 四半分
薬味 シソ 茗荷 生姜は適量
薬味はお好みでいりゴマや青葱など加えて下さい。お味噌汁より少し濃い目に仕立てると味がきまります。
隣より子を叱るこゑ冷し汁 善子
