今月の料理(三月)_野芹の卵とじ

この冬は各地で局地的な豪雪になったようです。新潟も連日のテレビ放映で、親しい方々から雪についての連絡を沢山頂きました。確かに北海道や新潟、北陸などの一部では大変な雪だったようです。一晩に何十センチも降られては雪を愛でるどころか命にさえかかわってきます。自然とは美しいものですが、恐ろしくもあります。
新潟県は海岸線に接した土地と内陸部では気候がかなり違い、海岸部ではあまり雪が積もる事はありません。テレビで多く放映されるのは内陸部のほうでこちらは「北越雪譜」の世界そのものです。近年、異常気象のせいで夏ばかりでなく冬も局地的に激しい天候に見舞われるようになってしまったのでしょうか。
そんな事を話していると、先日例年よりはやく日本海側にも春一番が吹きました。「取らぬ狸の・・・」ではありませんが、山菜好きにとってはあちこちの野や山が気になりだす頃です。よく山に行く人の話では、車にはいつも長靴と軍手、収穫したものを入れるビニール袋などを積んでおくとか。
話のついでに無くてもともと、芹摘みのお供で近くの山へ行ってきました。同じ市内でも一キロも走るとまだ雪が残っています。杉の木が根本から倒れているところを見るとやはり山は雪が多かったのでしょう。あちこちで日射しを受けて解け出した雪が光となって流れて行きます。雪雲の下で長い時間を過ごした目にはとても新鮮で何よりも嬉しい光です。時々雪に足を採られながら畦を渡って芹の自生している所へ。まだまだ小さいのですがその香りは栽培物とは違って微かでやさしく実に魅力的な野の香りです。
【作り方】
野芹はひげ根の部分もよく水であらいます。このひげ根が根白草の由縁です。
栽培物よりずっと灰汁が強いため、塩を入れた湯でさっとゆがき、水にさらし食べやすい大きさ切ります。
出汁に醤油 酒 みりん を加え煮立たせます。
割りほぐした玉子を入れて玉子が半熟になったら芹と入れて火をとめ蓋をして蒸らします。
玉子のかたさは好みに応じて。芹のほか椎茸や、お麩、鶏肉なども入れてもよいのですが、野芹だったら芹だけの方が美味しいと思います。
【分量】
玉子 一個
だし汁 150㏄
醤油 小匙一杯
酒 みりん 少々
野芹 適量
雪残る畦を渡つて芹摘みに 善子
