朝日カルチャーセンター〈カフェきごさい句会〉5月
5月2日のカフェきごさい句会の兼題は、4月のカフェきごさいより、季語「春の雨」、料理「山葵」、花「チューリップ」。
【特選】
ぶかぶかの長靴借りて山葵取り 澄江
雪解けの水が流れ込む沢に自生する山葵だろうか。知人の長靴を借りて取った山葵。山葵漬の作り方も教えてもらったのかもしれない。
柏餅ふかしあがれば男前 光加
堂々とした柏の葉に包まれたつやつやの柏餅。まさに男前。「ふかしあがりて」。
チューリップ山羊が食べてしまひけり 隆子
むしゃむしゃと食べられる大きな花のチューリップ。何色だろう。
【入選】
花疲れまなこ閉じても花の影 光加
花の影がいい。「閉ぢても」。
子かまきり命おどらせ草なかへ 稲
わらわらと現れては草に消えていくたくさんの命。
滝音のけさはしづかや花わさび 隆子
春の躍動が少しおさまった頃の山葵田。「花わさび」は夏。
花吹雪浴びるふる里有難き 守彦
花吹雪ならではの想い。
チューリップ畑どこまでも空広がりぬ 澄江
「はるかまで空広がりぬ」。
誰待つや首長くしてチューリップ 光加
春の闌けた感じがよく出ている。
墨の香の馥郁として春の雨 隆子
感じはあるが少々常套。
6月の兼題は、季語「夏の「初」物」、料理「こどもの日(柏餅・粽)」、花「しゃくなげ」
日に一句一世に一句山葵漬 光枝