カフェきごさいネット投句(七月)飛岡光枝選
小さな白い花が幾重にも連なる水無月は確かにシャンデリアのよう。「水無月咲く」がとって付けたようなので工夫を。「水無月の花シャンデリア空にゆれ」など。
みな月を活けて眠たき昼下り 隆子
夢のようにゆっくりと揺れる水無月の花。
花といふ花を砕いて雹の玉 隆子
「花といふ花」がわかるようでわからない。この句は具体的に言ったほうが強い句になる。
芋の露集めて夢を短冊に 弘道
七夕の行事の説明であるが、「夢」の一字で句になった。「短冊に」をとって句を大きくする勇気を。「芋の露集めて夢を星空に」など。
【投句より】
宵山や格子の内の宴かな
ことがらを並べるだけでは俳句にはなりません。自分が何がいいたいのかを考えて、より深く。「宵山や格子をもれる宴の灯」など。「宴かな」の「かな」も安易に使わないようにしたい。