朝日カルチャーセンター「カフェきごさい」句会 8月
今月の兼題は「カフェきごさい」サイトより、今月の季語「秋の草」料理「ひつまぶし」花「桔梗」です。
【特選】
紺碧のみづうみを秘め大花野 涼子
はるかまで広がるこの花野のどこかに眠る宝石のような湖。「紺碧」「秘め」「大」が生きている堂々とした一句。
秋虹の立ちて終りぬ甲子園 涼子
今年の甲子園での出来事であるが、その実景を永遠性をもつ一句に。「秋の虹立ちて終りぬ甲子園」。
【入選】
初盆の提灯華やぎまた哀し 弘道
「初盆」の心持がよく表れている。
夕風に立ちてしなやか白桔梗 勇美
「白」が効いている。「しなやか」をより具体的に表現したい。
品がきの中に大きく土瓶蒸 光加
「大きく」に待ちに待った心持ちがよく出ている。
草紅葉大海原と広がりて 和子
風にゆれる草紅葉原がみえる。
魂送り火の消えし闇妣も消ゆ 弘道
「闇」に消える母の面影。
ひぐらしや夕日に染まる給水塔 勇美
なつかしさを感じさせる情景に、ひぐらしがよく合う。
故里のナンバープレート草の絮 涼子
いつもは忘れている故郷への思い。
桔梗の庭星の庭ゆくごとく 光枝