カフェきごさい「ネット句会」(7月)投句一覧
【「ネット句会」ご参加のみなさま】
以下の投句一覧より3句を選び、投句と同じフォームに選んだ三句の番号と俳句を記入して送信ください。選句の締め切りは7月3日です。自分の句は残念ながら選べません。(光枝)
【投句一覧】
1 いづこより甘き花の香夏至の雨
2 けふ生きて大夕焼にお辞儀せん
3 スカイプは初めて同士柿若葉
4 はじめての駅に降り立つ雲の峰
5 ひと夏を袂に篭めて役者買い
6 卯の花や転入の子も慣れてきて
7 疫病と戦ふ白衣草いきれ
8 縁側の籐椅子今日は猫のもの
9 翁びと煙管ふかして夜店番
10 音たてて閉ぢる扇や一手打つ
11 夏至日蝕上がる歓声蒼き空
12 海亀や月のなみだを砂の中
13 帰ってきたね微笑みの海チングルマ
14 久し振りうからやからと泥鰌鍋
15 琴線に触れてつせんの花揺るる
16 金魚ひとつ泡もひとつや金玉糖
17 虞美人草コクリコポピーひなげしか
18 空手家と我が名呼ばれん青嵐
19 江田島は海軍の魂雲の峰
20 紫陽花に登校の子ら傘が揺れ
21 人類に試練の時や花樗
22 水鉢に水のあじさい夏の夢
23 扇風機ひとりの夜を回るなり
24 素麺に一筋紅き流れかな
25 惰眠からのらりくらりと穀象め
26 対岸へ蛍火一つまた一つ
27 断崖に鳥居の並ぶ晩夏かな
28 地平線めざし少年夏野原
29 滴りや奥に地球の軋む音
30 塔の家いくつ聳えて月の島
31 南天の花は銀河に雨しとど
32 蚤虱居ぬ世となりて昭和遠く
33 波浮の灯の見えそめしころ冷し酒
34 馬鈴薯の花や峠に近き畑
35 梅雨茸しあはせの木に顔を出す
36 晩夏なり焚火見つめて皆無口
37 父と子の最初の絆甲虫
38 父の日や酔ふてをるかな雲の上
39 父の日や父あざやかに鰯裂く
40 父の日を我忘れても子は集い
41 本晒す中に父の一書あり
42 夜空へと海の中へと蚊帳の中
43 夕焼や青田を染めて今日終る
44 夕風を染めて盛りの合歓の花
45 旅人となりて佇む夏山河
46 冷し飴幼なじみに笑くぼかな
47 老いてなほ人を恋ふるやさくらんぼ
48 黴取ればただの花瓶でありしかな