カフェネット投句(一月)飛岡光枝選
お姉さん達の様子をじっと見ながら、自分の番を大人しく待つ女の子が可憐。「抱へ」。
【入選】
松立ててこれぞ日本のビルとなり 涼子
時代が移っても門松を欠かさない日本の正月。ビルの門松を詠んだ句は新鮮。原句は「松立てて日本のビルとなりにけり」。
残りたる隅の五万米と目が合ひぬ 涼子
おせち料理のなかでもごまめは残りやすいもの。目が合うが愉快。正月が過ぎた感がよく出た。
七草粥野の香かぐはし御代りす 涼子
美味しそうな一句。原句は「七草やかぐはし野の香おかはりす」。
親子猿肩寄せ合ひて吹雪中 和子
真っ白くひとつになっている猿の親子。原句は「親子猿肩寄せ合ひて雪の中」。
包丁を研いでをとこの初料理 弘道
原句は「包丁をすつきり研いで初料理」。「すつきり」がわかりにくく、「初料理」だけでは全体がぼんやりしてしまう。