朝日カルチャーセンター「カフェきごさい句会」1月
新宿の朝日カルチャーセンター「カフェきごさい句会」。一月の兼題はサイトより、今月の季語「冬の星」、花「千両・万両」、浪速の味「白みそ雑煮」です。
【入選】
宿り木のあまた宿る木宿らぬ木 勇美
宿られる木にとっては迷惑な宿り木ですが、宿られないと寂しい。着眼点が新鮮です。
わが息の凍星となる家路かな 勇美
わが家への道を急ぎながら見上げる冬の夜空。柔らかな白息が星になるには少々無理があります。もう一工夫を。
餅だけで充分正月昭和人 弘道
気持ちは伝わりますが、全てを言おうとして詰め込みすぎました。何に焦点を当てるか一考を。
漆黒の沖の果てまで冬銀河 勇美
印象鮮明な一句ですが、この句の場合「漆黒」と「冬銀河」が上手くかみ合わないようです。上五に違う要素を入れるなど工夫ができるのでは。
ふるへる字卒寿の姉の初便り 弘道
なお懐かしい姉上の筆跡。
大枯野われら影絵となりにけり 勇美
沈みゆく太陽に枯野と一体となる影法師。「大枯野われら影絵となり歩む」などもある。
はんなりと紅き丸餅みそ雑煮 光枝