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朝日カルチャーセンター〈カフェきごさい句会〉5月

caffe kigosai 投稿日:2015年5月30日 作成者: mitsue2015年5月31日

Dscf04695月2日のカフェきごさい句会の兼題は、4月のカフェきごさいより、季語「春の雨」、料理「山葵」、花「チューリップ」。

【特選】

 ぶかぶかの長靴借りて山葵取り  澄江

雪解けの水が流れ込む沢に自生する山葵だろうか。知人の長靴を借りて取った山葵。山葵漬の作り方も教えてもらったのかもしれない。

 柏餅ふかしあがれば男前  光加

堂々とした柏の葉に包まれたつやつやの柏餅。まさに男前。「ふかしあがりて」。

 チューリップ山羊が食べてしまひけり  隆子

むしゃむしゃと食べられる大きな花のチューリップ。何色だろう。

【入選】

 花疲れまなこ閉じても花の影  光加

花の影がいい。「閉ぢても」。

 子かまきり命おどらせ草なかへ  稲

わらわらと現れては草に消えていくたくさんの命。

 滝音のけさはしづかや花わさび  隆子

春の躍動が少しおさまった頃の山葵田。「花わさび」は夏。

 花吹雪浴びるふる里有難き  守彦

花吹雪ならではの想い。

 チューリップ畑どこまでも空広がりぬ  澄江

「はるかまで空広がりぬ」。

 誰待つや首長くしてチューリップ  光加

春の闌けた感じがよく出ている。

 墨の香の馥郁として春の雨  隆子

感じはあるが少々常套。

6月の兼題は、季語「夏の「初」物」、料理「こどもの日(柏餅・粽)」、花「しゃくなげ」

 日に一句一世に一句山葵漬  光枝

武蔵鐙(むさしあぶみ)

caffe kigosai 投稿日:2015年5月24日 作成者: koka2015年5月30日

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家の近所のたまに通る五差路で、「あれは何だ!」と思わず足が止まりました。歩道の交わるところには、コンクリートで三角形に囲まれた花壇があります。

その日、草や花たちの中に、まるで鎌首をもたげたような形をして緑の縦縞、紫褐色の部分をまきこんでふくれたような姿の植物の姿に気がつきました。花、という響きからくる華やかさはなく、一組3枚の葉には緑の濃淡の縞がかすかに認められます。

前にそこを通ったときはまだ植物の芽があちこちで出はじめた頃で、その場所には確か20センチくらいの、先が細くなった棒のような芽が、つんと地面から出ていたのを思いだしました。あれがこの花になったのでしょうか。花をつけた2株の高さはそれぞれ30-40センチくらいでした。

調べてみると、似ているものにはいずれも同じサトイモ科の浦島草やマムシ草、そして武蔵鐙がありました。

浦島草だとすれば釣り糸のようなものが花の頭から出ているのが特徴ですがそれがない、そうすると花にある縞のこの気味悪さはマムシ草だろうか。そんな時写真を見た同じ流派の方がこれは花と葉の特徴からして、武蔵(むさし)鐙(あぶみ)では、と教えてくださいました。

もともと山野草で、武蔵の国でかつて使われていた馬の鐙に形が似ているのでその名がつけられたそうです。仏炎苞(ぶつえんほう)と呼ばれる大型の苞は水芭蕉や座禅草などにもありますが、武蔵鐙は本当の花の部分をぐるりと中に巻き込んでいます。サトイモ科の植物は根に毒があるものが多く、その実は緑の泡が吹いたようなものがやがて赤く熟していくようです。

それにしても大地からにゅっと出現した姿が潜水艦の潜望鏡のように見えるのは、ここが大都会の真ん中だからでしょうか。あるいは他の惑星からの使者のようでもあります。落ち着いて見てみればなかなかおしゃれな縞模様に見えてきました。

その花壇のすぐ後ろには家が建っていて、家の前にはしゃれた空色の古い小型の外車がいつも停まっているのです。その家の主がこの花の手入れをしているだろうと思われるのですが、人影は一度も見たことがありません。

不思議な武蔵鐙は、その由来や周辺の環境も含めておおいに気になる花のひとつになったのです。(光加)

カルミア

caffe kigosai 投稿日:2015年5月12日 作成者: koka2015年5月12日
写真中野義樹

写真中野義樹

新しい植物が発見された時、改良種が作られたとき、その植物に人の名がつけられることがあります。たとえば新種のバラに王女や女優さんの名前、生産者によって新しく開発されたトマトに愛妻の名前をつけた方もいました。

「カルミア」(別名はアメリカしゃくなげ)は18世紀のスエーデンの植物学者で、北アメリカでこの木を発見した「ペール カルム博士」にちなんでつけられました。 生まれはフィンランドですが、のちにスエーデンに移り住んだカルムさんはそのためフィンランドの切手にも肖像画となって残っています。長めのウエーブの髪、二重あごで眦を決した表情なのはまだ旅行が困難であった1700年代にアメリカやカナダ、ロシアやイギリスに植物調査に渡ったからでしょうか。植物学者として高名な、やはりスエーデンのカール フォン リンネ博士の高弟でもあります。

「カルミア ラティフォリア」は日本には20世紀になって渡ってきたものです。枝先にたくさん集まって咲く淡紅色やピンクや白の花の形は独特で、蕾は植物図鑑のどれにも「金平糖のよう」と記されています。胴まわりの同じ位置からつんつんと角のように突きだしている蕾を見れば、広げかけた傘のようで、「はながさしゃくなげ」という日本名も納得できます。

やがて花先は5つに割れてカップ状に開くと、内側には10本の雄蕊と1本の雌蕊があり、濃い赤や紫の斑点が円を描くように跳んでいます。濃いピンクの蕾が開くと中が薄いピンクという変化は枝先を一層にぎやかにさせます。園芸種では大輪のものや、ふちどりのあるもの、そこに紫色の線が入るものもあるのだそうです。まるで極小のしゃれたお椀か小鉢が集まっているよう、とうっとり見ているとなにやら手にべたべたつくものがあります。これは蒴果の毛についている液で花やさんに切り花で売っていないのはこのせいでしょうか。

女の子たちが思わず「かっわいい!」と声をあげそうなカルミアの花。あの世でカルムさんも自分の名前を付けられたことに少しくすぐったい思いをしながらも、まんざらでもないのではないでしょうか。(光加)

おおたにわたり

caffe kigosai 投稿日:2015年5月4日 作成者: koka2015年5月7日
写真 中野義樹

写真 中野義樹

清々しい緑の葉の両側が少しびろびろして波を打つさまを見て、「海の中に生えて陸に上がった昆布みたい」と思ったのは、おおたにわたりの葉を初めて手にした中学生の私でした。ちゃせんシダ科のシダの仲間です。幅広のつややかな葉の裏には光沢はなく、黒くて固い中央の葉軸から両側のふちに向かって線のような茶色いものがたくさん出ています。茶色の粉のようなものも出てきて、その線のようなものが胞子嚢だと知らなかった私は手で触るとき少し勇気がいりました。森の中で樹の幹や石に着いて成長し、谷を渡るように伸びることからたにわたりという名前になったといわれます。

切った葉の他、観葉植物として鉢でも入手可能で、アビスという名で葉の丈が短いものも出回っています。

長くても1メートル位の葉の長さのものは日本でも見慣れていました。しかしタイのバンコクで、ホテルの持ち主の邸宅の庭でみたおおたにわたりの鉢植えは見事なものでした。中心から放射状に伸びた一枚の葉の長さは1メートル半もあろうかというもので、中心をのぞき込むと幼い葉がたくさん伸びていました。日本でも南にいけばこの新芽の部分を天ぷらにしたり、オイルでいためたりするのだそうです。

戦前に東京の女子大に留学なさったこのホテルのオーナーは、蘭をはじめとして熱帯の木や花がたくさん植わった庭を案内してくださいました。日本から迎えた貴人も、このたにわたりにたいそう興味を持たれたという話を「もう日本語はほとんど忘れてしまって」と言いながらも一生懸命してくださいました。絹の黄色いシフォンのブラウスをふわりとまとったこの小柄な夫人が、たくさんのたにわたりの鉢の間をゆっくりと歩いていくと、気が付いた庭師や従業員の方が尊敬のまなざしで、手を胸の前に合わせて挨拶をし、通りすぎていきました。

木造の高床式の邸宅は今、その事業と遺志をひき継いだ娘さんを中心としてタイの建築と生活文化を見られるような博物館に改装中という話を聞きました。あの,たにわたりはまだあそこにあるのでしょうか。風におおらかに揺られ、心地よさそうなおおたにわたりを見に、バンコクにまた行きたいと思いました。(光加)

 

 

今月の季語(5月) 夏の「初」物

caffe kigosai 投稿日:2015年5月1日 作成者: masako2015年5月28日

nasu身体から湯気が立ちそうな暖気と、片づけた冬物を再び出さざるを得ないほどの寒気が、入れ替わり立ち替わりした春でした。今年の立夏は五月六日。いよいよ夏の始まりです。

世間一般には梅雨明けが夏の始まりのように思われている節もありますが、盛夏のみが夏にあらず。若葉の緑が日に日に輝きを増し、空中の澱みがみるみる消えてゆく今の季節、すなわち〈初夏〉は、この待ちかねる心持ちといい、〈夏〉の「初物」と言ってもいいとすら私は思っています。

さて、初○○という季語は、何と言っても「新年」に圧倒的に多いのですが、そこは初物好きの日本人。四季おりおり、いろいろな初物があります。今月は夏の初物(必然的に季語でもあります)をチェックしてみましょう。

まずは〈初鰹/初松魚〉。青葉のころ獲れる、走りの鰹です。

目には青葉山郭公初鰹     山口素堂

脂ののりは戻り鰹のほうが断然上ですが、初物を口にする喜びは何ものにも代え難いと、今でも「江戸っ子」は目の色を変えて求めるのだそうです。

野菜にも旬があります。今では年中目にする〈茄子〉や〈瓜〉類は今からが旬です。そのさきがけの一顆を喜ぶ季語に、たとえば〈初茄子〉〈初瓜〉があります。

初真桑たてにや割らん輪に切らん  芭蕉

初なすび水の中より跳ね上がる   長谷川櫂

家庭菜園をしている方にはそろそろ収穫があるのではないでしょうか。店先にも露地物の茄子が並ぶようになってきました。

〈新茶〉のように新○○となることもあります。馬鈴薯、甘藷は秋の季語ですが、夏の穫れ始めのいもをそれぞれ〈新じやが〉〈新藷(いも)〉と言います。

新茶汲みたやすく母を喜ばす     殿村菟絲子

選り分けて新じやがの粒揃ひたる  広瀬直人

新藷の赤の火照つてをりにけり    後藤比奈夫

〈走り茶〉〈走り藷〉と走り○○いう言い方もします。梅雨入り前のぐずついた天気は〈走り梅雨〉です。梅雨は必ずしも待ち焦がれるものではないですが、基本的に「初」「新」「走り」には、待ち遠しく思っていたものとの出会いを喜ぶ気持ちがこめられています。

〈新緑〉〈新樹〉はむろん食べられる物ではありませんが、これもたしかに「新物」でしょう。この清々しさは今だけのものです。

白々と何の新樹か吹かれ立つ    高木晴子

摩天楼より新緑がパセリほど     鷹羽狩行

万緑の力強さ、旬の安定感も待ち遠しいですが、なりきってしまう前の今の「初」「新」「走り」を楽しみましょう。(正子)

 

今月の料理(五月)_子供の日にミルクかりんとう

caffe kigosai 投稿日:2015年5月1日 作成者: yoshiko2015年5月28日

karintou先日突然訪ねてきた友人。お孫さんが生まれるので忙しくなる前に、骨休めをするため気ままな一人旅に出たとか。ご当人は気ままでも突然の来訪には驚かされます。

話を聞くと、世間では孫は目の中に入れても痛くないように言われているが、子供があまり得意でない自分はいささか肩身が狭く、何となくプレッシャーになっているのだとか。

預けるほうにしてみれば、実家の母親となれば気兼ねなくつい当てにしてしまうのでしょう。また、何も出来ないおばあちゃんより、美味しいお料理やお菓子を作ってくれるおばあちゃんと言われたいのは当然のことで、そんな事も彼女の気持ちを重くしているのだと思います。

この子供の日を前に、家族が集まる機会も多いと思います。忙しい現代人にとって粽や柏餅を作るのはなかなか大変ですが、これならさっと出来るとのではないでしょうか。パンの耳を油で揚げてスキムミルクと砂糖をまぶしたものです。昔、てんぷらやフライの余った小麦粉に砂糖を入れて油で揚げたものを食べた記憶がありますが、こちらはすぐ硬くなってしまうのが難点。それでも溶き卵や小麦粉を捨てるのがもったいないと思い、作ったものだと思います。本当に昔の人はものを大切にしていました。サンドイッチのパンの耳などが余ったらお試しください。こちらは時間がたってもさくさくと頂けます。

【作り方】
パンの耳を食べすい大きさに切ります。
180度に熱した油で素揚げして、荒熱をとります。
ビニール袋にスキムミルクと砂糖を入れ、揚げたパンを入れてさっと振ってミルクをまぶします。
分量はスキムミルク2に対し砂糖1の割合でが、甘さはお好みで。

〈カフェネット投句〉4月20日 飛岡光枝選

caffe kigosai 投稿日:2015年4月29日 作成者: mitsue2015年4月29日

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【入選】

 ランドセル走りぬけるやチューリップ  周作

チューリップに子供の組み合わせはあたりまえ。もう1歩深く。

 小綬鶏のこゑこそ春の鼓動かな  隆子

「こそ」が不要。もっとストレートに。

 また一人出掛けてひとり春炬燵  澄江

ひとりの春炬燵と言えば済む内容。雰囲気だけでなくもっとしっかり描くこと。

今月は、普通のことを遠回しに言う、何が言いたいのかわからない句が多かった。
俳意確かにしっかり描くこと。ただし、しっかりとは細かくということではない。
                                 

今月の花(5月)しゃくなげ

caffe kigosai 投稿日:2015年4月29日 作成者: koka2015年4月29日

syakunage高原の土産物店の木の皿に彫られたピンクに着色された花は、7、8輪ほどが丸く固まり放射状に葉を従え、まるで女王様のようでした。その花は白山石楠花か東石楠花だったのでしょうか。日本にはもともと6種類の石楠花があるそうです。

いつかこの花をたっぷりといけてみたい、という願いは後年ロンドンのウエストミンスター大聖堂のフラワーフエスティバルに招待された時に実現しました。私の担当は聖堂内のChapel of Holy Ghost,聖霊のチャペル。奥行4メートル、幅は3メートルほどのチャペルにいけばなをという依頼でした。

つつじ科のこの花は、17世紀にアルプスから、後にヒマラヤや世界中の種からとったものをイギリスで交配し、今では西洋しゃくなげとして1000種以上あるといわれます。

ロンドンにある植物園の研究所にある広大な庭の石楠花の一画に案内された時、ピンク、紫、黄色、オレンジ、白い花の中に濃い赤紫色の斑点のもの、赤でも中が白いものなど、地につくばかりに枝を広げ咲き誇っている石楠花にしばし足がとまり、花たちをかき分けながら進みました。

本来なら伸びすぎた枝を切るところを、この催事に使わせていただくため数本はそのままにしておくようお願いしてくださった同じ流派のロンドン支部会員に感謝。さてどの枝をと迷い、吟味する一時は至福でした。

管理の男性は、「そんなに好きならエクスベリーガーデンは行かれました?」と聞いてきました。それは石楠花を愛したロスチャイルド家のライオネル ド ロスチャイルド氏の広大な植物園だったのです。一族の名は、莫大な資産を持ち、様々なビジネスを展開する一族というイメージ以外、思い浮かぶのは家名のついたワインのロートシルトくらいでした。

チャペルには赤い花のついた2m~3mの石楠花を数本選び他の植物といけたのですが、花は長い枝の先に咲くため、思う所に持ってこようとすると、重さでくるりと枝先が回ります。石楠花の花を長い枝つきでいけるのはこちらでも珍しいらしく、華やぎを加えたチャペルで、なるほどこれがいけばなかといわれました。花の周りを囲んでいる葉には毒があるということです。きっと、葉の騎士たちが気高いクイーンをしっかり守っているのに違いありません。(光加)

 

 

朝日カルチャーセンター〈カフェきごさい〉句会4月

caffe kigosai 投稿日:2015年4月28日 作成者: mitsue2015年4月29日

tubaki4月4日のカフェきごさい句会。兼題は3月のカフェきごさいより、季語「春の海」、料理「野芹」、花「青麦」。

【特選】

 麦笛や天にひびきて明日くる  稲

麦笛の音に明日が呼び寄せられるとは、楽しい。「青麦」は春、「麦笛」は夏。「麦笛の」。

 踏みこんで行くこの道や落椿  稲

椿が散り敷いているほの暗い道に足を踏み入れる。「踏みこんで」にある決意を感じる。人生のある時のある決意か。

【入選】

 眩しさやけさ一輪のゆすらうめ  隆子

一輪のゆすらうめに春のまぶしさを感じた。

 青麦や天くすぐりてゆれており  光加

「天くすぐりて」が愉快。

 麦青む習ひはじめの逆上り  周作

「麦青む」がよく効いている。

 野芹摘み雪解の水で洗ひけり  澄江

芹の白根がより白く。

 落花とははるかからくる手紙かな  隆子

「とは」が理屈ぽい。「てふ」など。

 青麦やはやパン作る話しなど  稲

青麦を見ながら、小麦色の実りどころか製粉してからのパン作りにまで及ぶ話。

 近づけば陽炎のまた遠ざかる  澄江

陽炎の本質をしっかり詠んだ。

 雪柳我れも我れもと咲きにけり  守彦

雪柳の盛りのころ。「われも」。

 冷たいと手は真赤や芹摘む子  稲

「赤き手をして」。

 いつせいに日を指す禾や麦青し  隆子

「日を指す禾や」がごちゃごちゃしている。

春を惜しみつつ、夏の扉を開ける季節。5月の兼題は、季語「春の雨」、料理「山葵のサンドイッチ」、花「チューリップ」。
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満ちてくる汐おそろしき汐干狩り  光枝

カメリア エリナ

caffe kigosai 投稿日:2015年4月11日 作成者: koka2015年4月11日

DSCN2245 「僕、この花大好き!」お稽古の時、クラスの男性メンバーが花材を包んでいた紙をとって言いました。さて何という名前の花だったでしょう?

花やさんの請求書にはカメリアとしか書いてありません。カメリアは英語で椿をさします。枝にびっしりとついている小さな花をのぞき込むと、たくさんの白い雄蕊の先に黄色い花粉がついていて椿とそっくりです。が椿にしては花が小さいのです。

ピンクがぼおっと入った白い五弁の花びらがあり、一人前の山茶花のようにも見えます。花の直径は1.5センチくらいで、下を向いて咲いている花の元には葉が花を支えるようについています。お稽古にとどけられた枝は50センチくらいの長さで枝垂ていました。そういえば去年もこの花材を使いました。蕾もたくさんついていて、花が終わってしまっても次々と蕾が開き、長く楽しめそうです。

クラスのメンバーの一人が「庭があったら植えてみたい」とおっしゃって帰っていかれましたが、すぐにこれはカメリア エリナではないかというメールをいただいたのです。

長くいけばなにかかわっているものの、知らない植物はたくさんあります。まさにこのカメリア エリナもその一つ。それもそのはず、日本に昔からある植物ではなく、1990年代に埼玉の芝道昭氏が中国の椿から作りだした園芸種でパテント商品、つまり許可なしに商業ベースでの栽培は禁じられているのです。植物の著作権ということでしょうか。日本名は姫山茶花といいます。「姫」とつけば本来あるものに比較して小型なものを意味しますが、この植物も椿に似てるというのは当たっていて、椿科でつばき属でした。また、カメリア エリナでも枝が垂れ下がるものはカメリア エリナ カスケードという名がつけられているそうです。

カメリア エリナは生け垣にも適していて、新芽時は葉が赤くなりこれも楽しめそうです。入学したての小学一年生が元気に列になってこの花の咲いている生け垣を過ぎていく、そんな光景がこの花をみていると目に浮かびます。

散りゆく桜をおしんでいる頃、自然はあちこちでまた愛らしい花を咲かせていくのです。(光加)

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「カフェきごさいズーム句会」のご案内

「カフェきごさいズーム句会」(飛岡光枝選)はズームでの句会で、全国、海外どこからでも参加できます。

  • 第三十七回 2026年4月11日(土)13時30分
      (原則第二土曜日です)
  • 前日投句5句、当日席題3句の2座(当日欠席の場合は1座目の欠席投句が可能です)
  • 年会費 6,000円
  • 見学(1回・無料)も可能です。メニューの「お問い合せ」欄からお申込みください。
  • 申し込みは こちら からどうぞ

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スタッフのプロフィール

飛岡光枝(とびおかみつえ)
 
5月生まれのふたご座。句集に『白玉』。サイト「カフェきごさい」店長。俳句結社「古志」題詠欄選者。好きなお茶は「ジンジャーティ」
高田正子(たかだまさこ)
 
7月生まれのしし座。俳句結社「青麗」主宰。句集に『玩具』『花実』『青麗』。著書に『子どもの一句』『日々季語日和』『黒田杏子の俳句 櫻・螢・巡禮』。和光大・成蹊大講師。
福島光加(ふくしまこうか)
4月生まれのおひつじ座。草月流本部講師。ワークショップなどで50カ国近くを訪問。作る俳句は、植物の句と食物の句が多い。
木下洋子(きのしたようこ)
12月生まれのいて座。句集に『初戎』。好きなものは狂言と落語。
趙栄順(ちょよんすん)
同人誌『鳳仙花』編集長、6月生まれのふたご座好きなことは料理、孫と遊ぶこと。
花井淳(はない じゅん)
5月生まれの牡牛座、本業はエンジニア、これまで仕事で方々へ。一番の趣味は内外のお酒。金沢在住。
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