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カテゴリーアーカイブ: 今月の料理

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今月の料理(十二月) 夜食

caffe kigosai 投稿日:2017年11月19日 作成者: yoshiko2017年11月29日

学生の頃、先生から「十二月は忙しくて教師も走ることから師走と言います。」と説明された記憶があります。何時も廊下を走る生徒を口うるさく注意している先生も走るのかと、何だか変な納得をした覚えがありますが、今月は十二月。とりわけ三年生を受け持った先生方は進路指導や受験の準備で大忙しでしょう。先生ばかりでなく、受験生を持ったご家庭も何となく落ち着かない季節ではないでしょうか。

戦前のことですが、帝大受験のご長男にお母様が毎日牛乳を飲ませ、それを運ぶのが自分の役目だったと話してくれた年配の女性がおいででした。その方のお話では、跡継ぎは特に大切に育てられ他の兄弟とは子供の時から違っていて、何事においても長兄が一番だったそうです。お兄さんと喧嘩した日は腹いせに運ぶ途中の牛乳を一口頂いて知らん顔をして届けたと笑っていました。

そう言えば新潟には「杉の木と男の子は育たない」という言い伝えがあります。杉はともかくもどうして男の子なのでしょう。こちらでは長男を「あんさま」とか「あんにゃさ」次男を「おっさま」「もしかあんにゃ」と呼びます。「あんさま、あんにゃさ」は兄様のことで、次男の「もしかあんにゃ」はもしかしたら長男になれるという意味なのです。昔は家督を継ぐ長男は特別で他の兄弟とは違う別格な扱いを受けていたようです。諸説ありますが、その大切な長男を周囲の大人が大事にしすぎてしまった結果まともに育たないと言う事らしいのです。

いずれにせよ受験生を抱えたお家では試験が済むまでは、落ち着かない日々が続くのは事実です。今月の料理は受験生のお夜食やお腹のすいた時にちょっと便利で変わったお結びを。お結びはご飯の量を加減で出来るのでお腹の具合に合わせてお作り下さい。熱々はビールのおつまみにも合います。ご飯はなるべく薄く握ると食べやすいでしょう。
【作り方】

小さめのお結びを作り中にナチュラルチーズを入れます。
これをなるべく薄くしてお味噌を塗りバターを塗ったフライパンで軽く焼きます。
中のチーズが温まり柔らかくなったら出来上がりです。
チーズにも塩分があるので、お味噌は香りがするくらいに。

今月の料理(十一月)紅茶のトースト

caffe kigosai 投稿日:2017年10月19日 作成者: yoshiko2017年10月25日

「あ、おふくろと同じことしてる」一口残った紅茶にお砂糖を加え、これも一口残ったトーストの耳を浸して食べようとした時、一緒に食事していた友人が声をあげました。

バターの風味と紅茶は中々相性がよく、プルーストの小説ほどスマートではありませんが、そこは天下の一人暮らしちょっと行儀が悪くてもおこごとを言う人はいません。

マドレーヌはプルーストの「失われた時を求めて」で一躍脚光を浴びた感じがあります。小説の主人公が硬くなったマドレーヌを紅茶に浸してそれを口にした瞬間、幼い時の幸福な気持ちが蘇ったと言う一節がとりわけ有名なようです。焼き菓子の代表のようなマドレーヌですがどちらかと言えばシンプルなお菓子です。もちろんシンプルなものほど材料を吟味しないと美味しくありません。お店によっても値段が随分と違うのはその辺りにも理由があるのでしょうか。

いつ頃からかは知りませんが嗅覚や味覚から蘇る過去の記憶を「プルースト効果」とか「マドレーヌ効果」と言うそうです。嗅覚は視覚や聴覚と違い、感情など本能をつかさどる脳の中枢に直接作用するため、「匂い」によって呼び起こされる記憶は視覚や聴覚と比べ忘れにくいと言われています。また、味覚のアンテナは甘い、辛い、酸っぱい、苦い、美味いの5つ。触覚もやはり5つぐらいですが嗅覚はなんと1000種類ものアンテナがあるそうです。「香り」に伴った記憶や思い出が強く長く残るのはそのような事に由来するのかも知れません。

トーストの耳からとんでもない方へ話が行ってしまいましたが今月の料理は紅茶のトースト。秋晴れの朝パンを焼く匂いは炊き立てのご飯やお味噌汁の匂いとともに、何とも心を穏やかにしてくれるものです。作り方はいたって簡単。トーストしたパンを紅茶に浸しフライパンにたっぷりのバターを溶かして焼くだけです。コツは少し濃いめに紅茶を入れる事また、少々ブランデーを加えても香りが立ちます。パンの塩味がきになる方は無塩バターをご使用下さい。焼き上がったらお砂糖をふりお好みでママレードを添えても。

今月の料理(十月)栗汁粉

caffe kigosai 投稿日:2017年9月19日 作成者: yoshiko2017年10月25日

以前住んでいた庭の裏手に一本の山栗の木がありました。九月も半ばころになると盛んに実を落とします。市販の大粒の栗とは比べものにならない程小さなものでしたが、初めて食べた時の美味しさは忘れられません。きめが細やかで甘みも強く、栗の味が濃く感じられました。朝起きて木の下に行くとあちこちに実が転がっています。小さい物ですから地面に叩きつけらると遠くまで飛んで行ってしまうのが難点です。それでも毎朝、手に一握二握りとためたものをちょっと日に干して茹でたてを食べる楽しみは早起きに代え難いものでした。

落ちている栗のなかにはもう先を越されているのもあります。多分裏山に住んでいるリスかムササビの仕業でしょう。小さな歯の跡もみえます。薮の中に落ちた栗を探していると水引草、きんみずひき、露草、釣舟草などが雑草に混って見えるのもいかにも山の秋らしく、同じ花でも庭にある秋海棠や杜鵑草とはまた違った季節の趣を感じたものでした。

子供の頃のお八つにいただいた栗はもちろんマーケットにでている市販のものです。栗の実は毬の中に三つ程入っていて真中の栗はコロコロとしておいしそうですが、茹栗のお八つをするとたいてい両端の余り美味しそうでない栗がいくつか余ってしまいます。時間がたつと栗の皮は硬く剥きにくいばかりか、実もぐっと味が落ちてしまいます。母はそんな栗を集めて翌日はお汁粉を作ってくれました。とろとろとして甘いほのかな栗の味のするお汁粉は小豆でつくるのとはまた違った美味しさです。

作り方はいたって簡単。もちろん生の栗から作ったものは一度茹でた物よりぐっとおいしいですが、茹栗の残りでもそれはそれで美味しいものです。

【作り方は】

生の栗をむきます。
剥きあがった栗に被る程度の水を入れ火にかけて柔らかくします。
(丁寧にするときは栗を一度茹でこぼします。)

栗に火が通ったら冷まして潰し裏ごしをします。
(裏ごしは省いてもかまいません)面倒ならフードプロセッサーにかけます。

砂糖を好みの量入れ、水でうすめて出来上がりです。

白玉を作って入れてあります。

茹た栗が余ったら、包丁で二つ割って中身をスプーンでくり抜きお汁粉にしたてます。

今月の料理(九月)ポテ

caffe kigosai 投稿日:2017年8月20日 作成者: yoshiko2017年8月24日

この夏は台風が居座り大雨や猛暑に翻弄された方々も多かったと思います。新学期が始まってほっと一息という方も多いのではないでしょうか。田舎では八月のお盆を過ぎると本当に秋らしくなります。散歩の途中、青い栗の毬や芒の穂を見つけるのもこの頃で、気がつけば夜になるともう虫が鳴き始めています。

九月も末になると秋本番、冷たい物で満たしていたお腹も少し養生させてあげませんか。九月九日は菊の節句です。温め酒とまではいかなくても、あたたかなお味噌汁やお吸い物などちょっと温度のあるお料理で体を労わってみてはいかがでしょうか。

そんな訳で今月の料理は自家製の塩漬け豚肉を野菜と一緒に煮込んだ「ポテ」。夏は西瓜やビールなどで占領されていた冷蔵庫も、この頃になれば少し余裕が出来るというもの。一週間ばかりで出来上がりいろいろ使い回しが出来る便利なお肉の塩漬けです。

【分量と作り方】
豚肉(肩ロース)か(バラの部位)一キロ 塩二十グラム 砂糖十グラム 胡椒二グラム

塩 砂糖 胡椒 全てを合わせて豚肉にすり込みます。
保存袋に入れて一週間重しをのせ冷蔵庫へ

一週間後肉を流水で洗い流します。これで豚肉の塩漬け「プティ・サレ」の出来上がりです。   今回はこれと野菜を一緒に煮込んでいきます。

塩漬けの肉を十五分ほど流水に当てます。これを塊のまま野菜と一緒に煮込みます。鍋に水を はって肉を入れ、三時間かばかり肉が柔らかくなるまで煮込みます。肉が柔らかくなったら、 野菜を入れ十分に味が染みたら出来上がりです。

野菜はお好みで。今回は隠元と人参 ジャガイモを一緒に煮込みました。ただしジャガイモは スープが濁るので別の鍋に肉のスープをとり火を通してあります。調味料は肉の旨みと塩分で
他は何も使っていません。お肉が余ったらサラダなどに。

今月の料理(八月)抹茶白玉

caffe kigosai 投稿日:2017年8月1日 作成者: yoshiko2017年8月24日

 八月いよいよ夏休み本番です。子供達にとっての楽しいこの季節ですが大人にとってはいろいろ大変。遊び疲れた子供達の常套句は「お母さん何かない!」です。その頃のお八つの代表は何と言っても西瓜。近所の子と分け合って食べたり、よそ様のお宅で頂いたりと誰にでもある、楽しい思い出の一つです。

今のようにコンビニもなかった頃、一番に思い出すお八つは西瓜ですが、考えるとまくわ瓜や茹でたトウモロコシ、たまに白玉などもありました。今程便利でなかった時代、お八つもお菜も家で作るのが基本。不便でしたがちょっと贅沢だったと言えるかも知れません。

今月の料理は抹茶白玉。白玉に抹茶を加えて作ります。色も美しいのですが、ほろっと苦みのある抹茶の白玉と添えた粒あんと一緒にいただくと、お薄を飲んだ時のようです。餡が面倒でしたら、きな粉をかけたりアイスクリームに添えても美味しくいただる大人向けの白玉です。

【作り方】
白玉粉に水を入れ耳たぶの柔らかさになるくらいに練ります。

半量はそのままにして、残りの半分を二つに分けます。

抹茶にお湯を入れて溶かし、取り分けた白玉に加えます。

この時加える量を多めと少な目にして、色の濃淡をつけます。

鍋にお湯を沸かし、丸めた白玉を茹でます。

底に沈んだ白玉が浮いてきたら出来上がりです。
【分量】

二人分位です。

白玉粉   50から60グラム

水     50から60シーシー(耳たぶの柔らかさになるよう混ぜます)

抹茶    小さじ1杯位(好みで増やしても)

粒あんはお好みで

今月の料理(七月)  空豆

caffe kigosai 投稿日:2017年6月20日 作成者: yoshiko2017年6月22日

今月の料理は空豆です。新潟は今走りの枝豆、グリンピース、三度豆(さやえんどう)スナップエンドウ、そして空豆と色々な豆が出回っています。都会などでは空豆を三月頃から目にしますが、やはり旬の頃の物をいただくのが一番ではないでしょうか。

空豆は料理の仕方ではいろいろ工夫できて楽しい食材です。一番はやはり塩茹ですが、皮をむいてお出汁でさっと炊いても箸休めになります。ご飯に合うのは生の豆とエビをかき揚げにしたものでしょうか。色取りがきれいで、ホクホクとした豆とプリッとしたエビの食感が食をそそります。また、皆さまよくご存じの空豆のすり流しなどもあります。

今月の料理はこの空豆を使って冷たいポタージュを作ります。

【作り方】
空豆の一部に包丁で切れ目を入れサッと茹でます。
(こうすることによって薄皮がさっと剥けます。)

茹で上がった空豆の薄皮を剥いて、スライスした玉葱と一緒にバターで
じっくり炒めます。

玉葱がしんなりとしてきたら、少量の水とブイヨンを加えとろ火で蒸すように煮ます。

材料が柔らかくなったら、火からおろしてフードプロセッサーにかけてペースト状にします。

これを、牛乳で好みの濃さにのばして漉します。よく冷やして完成です。
(ペースト状にしたものを冷凍しておくとても便利です。)

【材料】
空豆 玉葱(空豆の三割程度)バター少々 ブイヨン、牛乳、ともに適量
お好みで、牛乳にクリームを加えても。

今月の料理(六月)酢蕨

caffe kigosai 投稿日:2017年5月20日 作成者: yoshiko2017年5月24日

 子どもの詩に、校庭を掃除する時は広いなと感じ、遊ぶときは狭いなと感じるといった内容のものがありました。同じ分量のものでも、人間好きなものといやの物とでは全く感じ方がちがいます。美味しいもや好きな物が乗ったお皿はアッという間に空になるのに、嫌いなものや不味いものが乗ったお皿はなかなか空きません。

季節もまた同じ。さわやかな五月は瞬く間に去ってしまい今月はうっとうしい梅雨の季節です。最近は春や秋の過ごしやすい季節がことに短くなったように感じます。コートを羽織りたいくらいの日があると思えば、半袖がほしい日もあります。外出のさいは上着や雨傘など手荷物も増え煩わしさが増す感じですが、梅雨は文字の通り梅を太らせ稲を成長に導いてくれます。そう考えると日本にはなくてはならないものかもしれません。

今月の料理は梅からとった酢でつけ汁をつくり、灰汁を抜いた夏わらびを漬けます。青梅を漬けた醤油は爽やかな風味と軽い酸味が特徴で作っておくと重宝します。以前、梅を味噌に漬けた梅味噌も作った事がありましたが梅醤油のほうが出番が多いようです。胡瓜や水雲の酢の物など出汁で割れば簡単に出来ますし、冷蔵庫に入れておけばかなり長持ちします。

最近は手に入りにくかった山菜などちょっと気の利いたマーケットで見かける事があります。手に入れる事ができたらお試し下さい。

【作り方】
梅醤油は梅を瓶にきっちりといれます。
瓶一杯に梅入れお醬油をそそぎキッチンペーパーを被せて保存します。
数日で梅のエキスが出てきたら出来上がりです。
灰汁を抜いた蕨を適当な長さにきり、梅醤油と出汁を注ぎ半日もすれば
食べごろに漬かります。酢が入っているので日もちします。

今月の料理【五月】 新茶の天麩羅

caffe kigosai 投稿日:2017年4月20日 作成者: yoshiko2017年5月24日

以前、茶所静岡の友人と話をしていた時のことです。新潟は言わずと知れた米どころ、二人でお茶の話とお米の話に暫し花が咲いたのですが、ふと彼女がもらしました。「お茶とお米の味にうるさくなると年をとたった証拠だそうよ」確かに若い時を振り返れば、食べ物の話の中でお茶やお米などしたことはなかったように思います。お茶と言えばコーヒーや紅茶などで、あそこのお店はお米がおいしいから食べに行こうなどと言う発想は全くありませんでした。

最近は出汁が引けているか、ご飯がおいしいか、漬物はどうかなどなんだか重箱の隅をつつくような所が気になり、二人で「これではまるで口うるさい姑か意地悪ばあさんね」と大笑いです。

さて、その茶所では詰んだばかりのお茶の葉をそのまま天麩羅にして食べるそうですが、新潟は村上がお茶の北限、なかなか生の茶葉を手に入れるのは難しいようです。そこで頂いた新茶を楽しんだ後の茶葉の水分をとり、出盛りの新玉ねぎとかき揚げに。出来ればお茶は一煎のみにして開いた葉を使うとと香りも残り扱い易いと思います。

 【作り方】

お茶の葉は軽く水分を取っておきます。

玉葱は薄くスライス。人参は千切りに。

材料をすべてボールに入れ軽く小麦粉をふっておきます。

別のボールに小麦粉と冷たい水を入れ衣作ります。

油を熱し材料を入れたボールと小麦粉を溶いた衣の液を合わせ
180度の油で揚げます。

 【材料】
お茶の葉 新玉葱 人参 天麩羅油 小麦粉 水
分量は普通の天麩羅の要領で

         とんとんと袋に詰める新茶かな       善子

今月の料理(四月) 葉山葵のお浸し

caffe kigosai 投稿日:2017年3月19日 作成者: yoshiko2017年3月20日

雪国に住む人達にとって春は格別にうれしいもの。新潟出身の人が東京に冬はないと言った事がしみじみ思いだされます。青空に浮かぶ雪嶺も、一日中光をこぼす雪解の雫もそののどかな音も、長い暗い冬があってこその事ではないでしょうか。春は空のカーテンをさっと開けたようなそんな気分です。そしてこの頃になるとそろそろ気になるのが山菜です。

去年の事ですが、友人から葉山葵のお浸しをいただきました。そのさわやかな香りと辛味がなんとも新鮮で、早速作りたかったのですがその時は山葵はもう終りで作る事が出来ず来年のお楽しみにしていました。

そんな訳で今年、早速近くの山へ採りに行きました。出たての葉山葵はまだ小さく採るのもなかなか大変ですが、やはりこの春一番初めに採れたものには格別の喜びがあります。作り方も山葵漬を作るよりずっと簡単で、つけ汁を濃いめにすると日もちします。

【作り方】

葉山葵を洗いざくざくと食べやすい大きさに切ります。

多めの塩で良く揉んで灰汁をだし絞ります。

笊にとってたっぷりの熱湯をかけ絞り熱いまま密閉の容器に入れます。

密閉容器のまましゃかしゃかと振り冷蔵庫で一晩置きます。あとはお好みの出汁醤油でいただきます。

一株はコップに挿して花山葵        善子

今月の料理(三月)辛子和え

caffe kigosai 投稿日:2017年2月19日 作成者: yoshiko2017年2月23日

二月は逃げる、三月は去る。昔の人は面白い事を言ったものです。確かに一月は元日、今日は二日、今日は三日、四日は仕事始、松納と一日一日しっかりと確認しながら過ごします。ところが二月になるとその意識も薄れ、普段の月のように仕事や日常は曜日を意識して過ごす事が多いようです。ちょっとした事なのですが、この意識の持ち方が二月は逃げるように終わり、三月はあっという間に去ってしまう、気がつけばもう新年度が始まると言う思いにつながるのでしょう。

今年もまた、ゲリラ豪雨ならぬゲリラ雪?に悩まされた地方もありましたが、さすが三月ともなれば気持ちにも余裕が出てきます。気の早い処ではもう夏の食材の蚕豆
やグリンピースなどが出回っていますがこの時期一番おいしいのはやはり青菜の類でしょうか。

全国的にはわかりませんが、ここ新潟では最近の人気の品種に「アスパラ菜」という菜があります。小松菜のような葉に菜の花に似た花を付け、全体に少しほろ苦さを感じさせる茎の甘い菜です。他にも地名をとった「女池菜」「大崎菜」、「新井郷菜」「小針菜」、新潟市江南区の曽野木で栽培されている「そのき菜」など数多くの地域野菜があります。みなアブラナ科の野菜で、見た目はとても良く似ていますが、各々名前がついているのはきっとその土地の土壌に合うように工夫され少しづつ違った味わいがあるのでしょう。これらは春本番にむかっておいしくなる青菜です。和、洋、中華となんにでも使え重宝する野菜ですが、一番は取り立てを手に入れてお浸に。

今月はこのアスパラ菜をつかって辛子和えを作ります。お汁粉には隠し味の塩を使いますが、辛子和えの隠し味には砂糖を使うと味が決まります。

【作り方】
青菜(小松菜 菜の花 ちんげん菜)などを塩を入れたお湯でゆで上げます。
茹で上げたら笊にとってさまし水分を軽く絞り、だし汁にさっとくぐします。
これを軽く絞って辛子醤油であえます。

【分量】
青菜 二株ほど
醤油 大匙1杯から2杯
練り辛子 適量
砂糖 適量

お浸しの青菜に花の莟かな 善子

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「カフェきごさいズーム句会」のご案内

「カフェきごさいズーム句会」(飛岡光枝選)はズームでの句会で、全国、海外どこからでも参加できます。

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飛岡光枝(とびおかみつえ)
 
5月生まれのふたご座。句集に『白玉』。サイト「カフェきごさい」店長。俳句結社「古志」題詠欄選者。好きなお茶は「ジンジャーティ」
岩井善子(いわいよしこ)

5月生まれのふたご座。華道池坊教授。句集に『春炉』
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7月生まれのしし座。俳句結社「青麗」主宰。句集に『玩具』『花実』『青麗』。著書に『子どもの一句』『日々季語日和』『黒田杏子の俳句 櫻・螢・巡禮』。和光大・成蹊大講師。
福島光加(ふくしまこうか)
4月生まれのおひつじ座。草月流本部講師。ワークショップなどで50カ国近くを訪問。作る俳句は、植物の句と食物の句が多い。
木下洋子(きのしたようこ)
12月生まれのいて座。句集に『初戎』。好きなものは狂言と落語。
趙栄順(ちょよんすん)
同人誌『鳳仙花』編集長、6月生まれのふたご座好きなことは料理、孫と遊ぶこと。
花井淳(はない じゅん)
5月生まれの牡牛座、本業はエンジニア、これまで仕事で方々へ。一番の趣味は内外のお酒。金沢在住。
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