福岡市にある櫛田神社で、恒例の
「ぎなん落とし」が行われました。
博多では銀杏の実のことを親しみを込めて
「ぎなん」と言います。
境内のご神木の銀杏の木は
樹齢300年ほど、
雌雄が寄りそい立ち上がっています。
高さは二十メートルを超えるほどです。
その姿から夫婦銀杏と言われています。
神事のあと
たすき掛けの神官が五メートルほどの竹竿で
枝を大きく揺らすと、パラパラと黄金色の実が落ちて
あっという間に地面を覆い尽くしました。
巫女が箸でひとつずつ
三宝に拾いあげ、それを神前に供えます。
きれいに洗い乾燥させた銀杏の実は
不老長寿、子孫繁栄などのお守りとして
参拝者に配られます。
「ぎなん落とし」がすむと
博多の町の秋も深まってゆきます。(真知子)
三宝にのせてぎなんの畏まる 真知子