〈カフェネット投句〉10月20日 飛岡光枝選
【特選句】
にぎりめし島の棚田の今年米 澄江
島の棚田の畦に坐り、秋の大気につつまれてにぎりめしを食べているような気持ちのよい句。「島」「棚田」「今年米」と大きな景色からだんだん焦点を絞っていく描写も成功している。
【入選句】
赤松の燃えんばかりや野分晴 隆子
台風一過の上天気。ただ、野分の後の晴れ間の情景として「燃えんばかり」が少々強すぎるか。
をちこちに煙立つ里菊日和 澄江
秋の佳き日。きちんと描写できている。
どの道も金木犀の花のみち 稲
金木犀が咲く頃は、どの道を歩いていてもどこからともなく金木犀の香りがしてくる。
鶏頭や頭叩いて百羅漢 周作
いろいろな表情の羅漢さんをひとつひとつ眺めながら親しみを込めて頭を撫でる。人間臭い鶏頭と百羅漢の妙。
刀根柿はだんまりきめて箱の中 光加
箱の中に静かに収まっている柿。箱の中のひんやりした空気が感じられる。原句は「刀根柿はだんまりきめて箱座り」。
