朝日カルチャーセンター〈カフェきごさい〉句会 3月
3月7日のカフェきごさい句会。兼題は2月のカフェきごさいより、季語「春の風」、料理「巣籠り」、花「姫水木」。
【特選】
失ひし眼の大き目刺焼く 美穂子
今は大きな穴だけが。
さみどりの小枝もさして小鳥の巣 隆子
「さみどりの」が新しい巣のすがすがしさを伝える。「さして」が少し言い過ぎ。
【入選】
錦糸卵すしに散らして春の山 澄江
錦糸卵の黄色がいかにも春の山。
魴鮄のゆめのなごりの翼かな 隆子
「ゆめのなごり」と「翼」の関係がわかりにくい。
春泥を飛び越えゆくや恋兎 稲
弾むように春野をゆく兎。「飛び越えてゆく」。
春の雨仄とふくらむ畑の土 守彦
「仄とふくらむ」がわかりにくい。
間取りよし眺めまたよし新巣箱 澄江
小鳥の新婚さんの部屋探しのようで楽しい。
いよいよ春本番の句が並び、句会も華やかになった。4月の兼題は、季語「春の海」、料理「野芹の卵とじ」、花「青麦」。
雀の子ころがるやうに巣立ちけり 光枝