【特選】
踏みしだく音の軽さや霜柱 和子
霜柱の特徴を捉えながら、「踏みしだく」に霜柱を踏みながら前進していく意志を感じる。
冬霧に鳥の呼びあふ運河かな 勇美
寒々とした水辺の空気感を表現した一句。
【入選】
この星にふたたびの森ブロッコリー 隆子
青々茂るブロッコリー。原句は「この星にふたたび森をブロッコリー」。
うどんすきの湯気やこれより十二月 涼子
十二月になるだけだが、大げさに言ったところが愉快。共感できる十二月。原句は「うどんすき食べてこれより十二月」。
開戦日知らぬ若者クリスマス 弘道
いまや知らぬのは若者だけではない十二月八日。