第二回 カフェきごさいズーム句会報告
飛岡光枝選
第一句座
【特選】
オオイヌノフグリ踏み分け猫の行く 早川光尾
吹かれきし花ひとひらを葛干菓子 矢野京子
【入選】
新緑の海を泳ぎて峠越え 藤井和子
真緑に染まる魂菖蒲の湯 藤倉桂
皺深き手こそ玉なり桜餅 藤倉桂
この星の割れていく音底雪崩 藤井和子
孫娘曾孫も娘粽食ぶ 赤塚さゆり
母の日や飛び切りの肉下げて来し 前﨑都
紫陽花の毬の中から青蛙 葛西美津子
囀りや大拙館の一樹より 花井淳
まつすぐに海へ駆けだす子供の日 伊藤涼子
亀親子鼻突き出して夏の川 藤倉桂
うぐひすや町内みんな顔を上げ 早川光尾
第二句座(席題、、カーネーション、夏帽子)
【特選】
遙かなる遺影の君よ夏帽子 上田雅子
一輪のカーネーションの華やぎよ 藤井和子
【入選】
夏帽子形ととのへこの箱へ 前﨑都
山荘に夏が忘れし夏帽子 葛西美津子
リビングに汐の香りや夏帽子 伊藤涼子
夏帽子一陣の風の奪ひたる 藤井和子
子のヰない君へ供へるカーネーション 花井淳