「カフェきごさいズーム句会」報告 飛岡光枝選
第三十三回「カフェきごさいズーム句会」(2025年12月13日)の句会報告です。( )は添削例です。
第一句座
【特選】
冬館あの日のままのチェスの駒 鈴木勇美
もうすこし遠くへ吹かれたき落葉 斉藤真知子
【入選】
気遣ひは少し温めの柚子湯かな 赤塚さゆり
のぞき見る水の鏡に冬もみじ 矢野京子
土塊の温かき秋球根植ふ 早川光尾
(土塊の温かきかな秋球根)
浮雲の影まろびゆく大枯野 伊藤涼子
悠然と潮吹く鯨小笠原 藤井和子
そばがきや遠き昔の母の笑み 藤井和子
仲代が木の葉時雨の旅を逝く 早川光尾
その中の一番太き大根買ふ 斉藤真知子
白い息切れすぎ無用町研ぎ屋 立花武
(息白く町の研ぎ屋の包丁研ぐ)
初雪やわが青春の荒井由実 矢野京子
クリスマス天にも地にも星あふれ 伊藤涼子
太古の光メタセコイアの冬紅葉 早川光尾
母の手を離せばすぐに悴んで 鈴木勇美
冬雲に触れんばかりや海猫(ごめ)のこゑ 葛西美津子
花枇杷や五島遥けきマリアさま 花井淳
(花枇杷や五島遥けきマリア像)
とりどりの虫の寝床や枯葎 藤倉桂
(とりどりの虫の寝床や枯葎)
飛岡光枝出句
煮凝にあるかなきかの鮒の骨
第二句座(席題・狐、障子)
【特選】
貼り立ての障子に朝の来てをりぬ 斉藤真知子
臥す母の命養ふ障子かな 藤倉桂
薄々と模様の浮かぶ障子かな 矢野京子
(薄々と雪花浮かぶ障子かな)
訪ね来て障子に映る人影や 前田悠
(訪ね来て障子に映る影やたれ)
【入選】
子の部屋の破れ障子はそのままに 斉藤真知子
このところ夜遊びの狐ばかりかな 高橋真樹子
(この里は夜遊び狐ばかりかな)
耳立てて黄泉の声聞く狐かな 葛西美津子
膝の子の絵本に狐鳴く夜かな 高橋真樹子
飛岡光枝出句
白障子母の寝息を確かむる
