1月31日、伊丹ミュージアムの会議室において開催された「大阪俳句史研究会」の「飴山實の京都句会」の講演会に行ってきました。講師は、岩井英雅氏です。飴山實を囲む京都句会の第1回目は、平成4年1月18日に開催され、発足時のメンバーは、長谷川櫂・中田剛・岩井英雅。その発足メンバーである岩井英雅さんから当時の話を聞けるとのことで、わくわくしながら出かけました。初めての句会は、大津市の淡々美術館内の茶室だったとのこと。緊張と期待のなか、薄暗く狭い茶室で膝をつき合わすような句会で、飴山實の発言は思い出せないけれど、ピンと張り詰めた空気だったことは鮮明に覚えているというお話に、追体験しているような緊張感を感じました。今回の講演で、これまで断片的に聞いていた京都句会の内容が整理され繋がったようで爽快でした。結社を持たなかった飴山實に師事した長谷川櫂の熱意から生まれた、精鋭が集う究極の充実した句会であったと確信することができました。
講演会の帰りに立ち寄った白雪のブルワリーレストラン長寿蔵のショップで買ったのが「こぼれ梅」です。こぼれ梅は、みりん粕で、原材料は餅米、米麹、本格焼酎です。白くほろほろとした粒状です。優しい甘みの日本の伝統的なおやつです。梅が満開になってこぼれんばかりという様子に重ねた名前のようです。
上方落語に「こぼれ梅」が登場する「鷺とり」という桂枝雀さんの十八番だった演目があります。「鳥獲り」で金儲けを企む喜六が言う計画とは・・・。「上町の知り合いの家の庭に伊丹のこぼれ梅をまいて雀を取る『鳥とり』だ」といいます。「その計略とは、雀が撒いてあるこぼれ梅を食べようとすると用心深い雀が、なにかたくらみがあるかもしれないから大坂の雀は食べるなという。そこへ江戸っ子の雀が来て、『おッ、おめっち何してんだぃ。虎穴に入らずんば虎児を得ず、と言うだろう』、平気で食べてみせ、なんともない乙な美味い物だというと、雀たちは一斉に食べ始める。チュチュンのチュ、バタバタ。こぼれ梅は、みりんのしぼり粕、いわば酒粕のようなもの。食べているうちに雀たちは酔ってきて眠くなってしまう。頃合を見計らい、そこへ用意した南京豆をまく」、「それは何じゃい」、「雀たちは丁度いい枕があるといってみんなそこへ寝てしまう。寝入ったところで、ほうきとちり取りでササ、サァ~と一網打尽という寸法だ」。「アホなこと考えて・・・。試したことがあるか」、「一度やったことがある。こぼれ梅をまいて雀たちが食べ始めたまでは計画通りだったが、南京豆をまいたら一斉に飛び立って逃げてしもた。えらい損を・・・」、「損をしたらアカンがな」。
てな調子でにぎやかに演じながら「「鷺とり」につながってゆきます。江戸時代からある伊丹の酒どころの「こぼれ梅」が登場する噺です。
観梅の家苞にせむこぼれ梅 洋子













